
聖書に聴く
「主があなたと共におられる」
平尾 輝明
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レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた絵画でも有名な聖書の箇所「受胎告知」で語られている内容は、とても印象的なものです。その様子は新約聖書のルカによる福音書1章26-38節に記されています。
天使ガブリエルは、マリアに「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。」と告げました。天使が、男の人を知らないおとめマリアの前に突然現れて、身ごもって男の子を産むと、伝えたのです。その男の子とは、神の子、救い主イエス・キリストです。
マリアは当然戸惑いました。なぜなら、自分の身には全く覚えのないことを告げられたからです。当時、マリアはヨセフと婚約関係にあり、婚約期間中に他の異性と関係を持った場合には石で打ち殺されることになっていました。このように「受胎告知」という出来事は、受ける方からすれば「死刑宣告」に等しいのです。いくら神様から遣わされた天使に告げられたからといっても、到底受け入れられるようなものではありませんでした。
しかし、神様はマリアを憎くてこのようなことをしたわけではありません。むしろ心からマリアを愛しておられます。「おめでとう、恵まれた方」とまずマリアを祝福し、これから告げられることについて「恐れることはない」、神様から恵みを与えられ、「主があなたと共におられる」ことを宣言されました。その上で、神の子である、主イエス・キリストの誕生にマリアを用いられることを告げられたのです。そして、神様の力がマリアを包むことを約束し、「神様にはできないことは何一つない」ことの裏づけとして、不妊の女と言われていた親類エリサベトも男の子を身ごもっていることを示されました。
マリアは答えます。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」もしマリアがこれから自分の身に起こると予想されることだけを勝手に思い巡らせるならば、決して天使を通して語られた言葉を受け入れることはできません。しかし、マリアは神様が自分の主人であること、その主がいつも共におられ、神様にできないことは何一つないこと、そして神様がマリアを祝福されて大切な役割を与え用いられることを信じて従ったのです。「受胎告知」の出来事は、神様の愛と祝福とおとめマリアの命がけの信仰告白を現しているのです。このように神様から遣わされたイエス様の誕生を心からお祝いしましょう。
