1998年5月6日
湾岸諸国とインターネット
保坂 修司
本稿は基本的には1997年3月の時点でのインターネット状況をもとにして書かれている。一部には現状に合わないものものでていることをあらかじめお断りしておく。
気づいた部分については随時、注釈を入れているが、かならずしもすべて修正してあるわけではない。
はじめに
インターネットで中東、あるいは湾岸諸国について研究、調査するにはまず第一にインターネットを利用できる環境をつくらねばならない。赴任、あるいは留学によって仕事や調査の足場を実際に中東の国におくのであれば、それぞれの国でインターネットのプロバイダーと契約するのが一番手軽である。もちろん日本語の電子メールの読み書きをしたり、日本語のホームページを見たりするには原則的に日本語を使用できるパーソナル・コンピュータ、より正確にいえばオペレーション・システム、日本語に対応したインターネット用ソフトウェアがなければならない。これさえあれば、契約は英語やアラビア語で行われていても、またプロバイダーとの接続用ユーティリティーソフトが英語でも、日本語で電子メールのやりとりができるし、日本語のホームページを読むこともできる。
コンピュータのハード自体は基本的にどこの国で売られているものでも、同じである。キーボードやビデオカードなどの周辺機器に若干日本語と合わないものもあるが、けっして致命的ではない。一昔前だったら、日本語を使うにはNECのPC-9800シリーズと相場が決まっていたが、現在、とくにWindows 95の普及後は、言葉の壁は大幅に低くなった。中東で購入したコンピュータでもきちんとしたIBM互換機であったり、Mac OS互換機だったりすれば、日本語のWindows 95や日本語のMac OSをインストールすることができる。もちろん中東ではかならずしもきちんとした互換機ばかりを売っているばかりではない。なかにはきわめて質の悪いももある。その意味では、もし現地でコンピュータを購入するのであれば、大手メーカーの製品にすべきであろう。もちろん逆のこともいえる。日本で購入したコンピュータにアラビア語システムを導入することを予定している場合は、ソフト・ハード両面に自信のある人以外は(とくにWindowsの場合は)、世界的なメーカーの一般的な機種を選択するのが無難であろう(したがって携帯に便利だからというだけの理由で、ノート型を購入するのは考えものである)。
企業や大学のインターネット以外に日本で商用のインターネット・プロバイダーと契約している場合は、それが海外で利用できるかどうか調べてみる必要がある。たとえば、IBMのインターネット・サービスは世界中にアクセス・ポイントをもっており、中東ではイスラエル、キプロス、トルコで利用できる。これら3国については日本でIBMと契約していれば、そのままそれぞれの国の国内電話でインターネットへのアクセスが可能になる。すべての都市というわけにはいかないが、首都であればまず問題ない。
意外と知られていないが、こと海外でのアクセスという点にかぎっていえば、日本の場合、インターネット・プロバイダーよりコンピュータ通信のほうが、はるかに優秀である。世界中でもっとも多くのアクセス・ポイントをもっているインターネット・サービスは実は米国のコンピュータ通信の老舗、CompuServeだったりする。したがって、そこから日本の大手、ニフティーサーブにアクセスできる。単に電子メールだけの使用であれば、これで充分であろう。ほかにも世界中をデータ通信の回線が縦横無尽に走っており、いずれもインターネットで利用するには遅すぎるものばかりであるが、キャラクター・ベースのコンピュータ通信で電子メールを利用するぐらいであれば、それほど苦痛は感じない。日本から短期間出張するだけなら、これが一番便利で、安上がりな方法である。中東でも一部の国ではこれが利用できる。あらかじめアクセス・ポイントの有無と、もしアクセス・ポイントがあるのなら、そのアクセス方法を調べておいたほうがいいだろう。
現時点(1998年4月)ではAOLやAT&Tが一番多くのアクセス・ポイントをもっているといえよう。中東と日本を頻繁に往復し、なおかつ電子メールも使用するというのであれば、この2つが一番いいかもしれない。
米国のホテルではそこそこのレベルであれば、室内電話にデータ通信用のジャックがついているのが当たり前になっているときく。そこにモデムをつなげるだけでデータ通信が簡単にできる。昔のように音響カプラーに頼ることもなくなってしまった。
英国のヒースロー空港の発着ロビーにはデータ通信可能な公衆電話が備えつけられている。もちろん、これだけでは驚くにあたらない。日本でも公衆電話にデータ通信用のジャックがついているのをよく見かけるはずだ。筆者が驚いたのは、そのなかにノート型コンピュータをおけるテーブルがついていて、おまけに座席つき、電源つき、さらにはクレジットカードの利用までできる公衆電話があったからだ。しかも、モジュラーは英国式と米国式を切り替えて使えるので、日本のモデムをそのままアダプターなしで接続できる。
最近は中東に赴任したり、留学したりする人がコンピュータをもっていくのは当たり前になっている。これからは短期出張でもコンピュータ持参で、日本との通信をインターネットを通じて電子メールで行うというのが日常化していくのだろうか。これにもし衛星電話が一般化してくれば、オフィスの概念そのものが問われることになろう。ノート型パソコンと衛星電話をつなげるだけで、世界中どこでででも電話はできるし、インターネットはできる。また世界中どんな場所でも、電子メールの交換やホームページの閲覧、さらにはテレビ電話さえ可能になり、自由自在に情報収集と情報発信ができるとなれば、そもそも情報を規制すること自体にいかなる意味があるのか、規制する側も自問せざるをえなくなるだろう。
湾岸諸国とコンピュータ・ネットワーク
インターネット上にはさまざまな情報が点在している。しかも、それらは縦横無尽にリンクしており、たがいのあいだを自由自在に飛び交うことができる。インターネット上で何かについて調べようとするとき、一見無関係に見えるさまざまな情報が実は電脳空間のなかでは複雑に絡みあい、有機的に結びつき、相互に共鳴しあっていることをわれわれは否応なく痛感することになる。このなかにはむろん湾岸諸国に関する情報も含まれている。それぞれの国に関する概説的な知識はもちろんのこと、戦略的な論文、専門的な研究、はたまた通俗的な芸能ネタまでその範囲は多岐にわたる。htmlによって化粧された無機的なデジタル情報は、地球的なネットワークで結ばれることにより、単なる情報以上の意味をもちはじめるのである。
湾岸諸国はその豊かな石油収入を背景に大規模、かつ広範な社会基盤の整備を推し進めてきた。学術的な分野も例外ではない。大学の広大なキャンパスや威容をほこる巨大研究棟は産油国の豊かさを象徴してあまりあるものである。
コンピュータ・ネットワークでも同じことがいえる。湾岸諸国が学術機関のコンピュータの大規模なネットワーク化をはじめたのは1985年にさかのぼる。その年、クウェイト、サウジアラビア、バハレーンの大学、研究機関は米国IBMの協力を得て、それぞれの施設を高速専用線でむすぶGULFNETというコンピュータ・ネットワークを立ちあげた。このプロジェクトに参加したのは、下記の12機関である。
GULFNETは公開の学術的、教育的目的のネットワークで商業的、政治的な利用はゆるされてない。基本的には、各ノード間(およびノードに接続するネットワーク間そしてネットワーク内のコンピュータ)のデータ、プログラム、文書ファイルの移動、電子メールの授受、ネットワーク・アプリケーション、データベース等へのアクセス、双方向的メッセージの交換を主たる機能とする。
GULFNETはサウジアラビアのアブドゥルアジーズ国王科学技術都市King Abdulaziz City for Science and Technology (KACST)を通じて1987年、米国のジョージ・ワシントン大学と衛星で接続した。これによってGULFNETは米国の学術研究機関を結んでいたBITNETと接続されることになったのである。そして、このBITNETを経由して、GULFNETは世界中のコンピュータ・ネットワーク、EARN(欧州)、NETNORTH(カナダ)、JNET(英国)、DFN(独)、CSNET (Computer Science Network)、EUNET (European UNIX Network)、HEPNET (High Energy Physics Network)、NSFNET (National Science Foundation Network)などにアクセスできるようになった。もちろんインターネットも例外ではない。湾岸諸国のコンピュータはしたがって、インターネットという言葉が人口に膾炙するずっと以前から、インターネットに接続され、世界のさまざまな国と電子メールなどデータのやりとりを行っていたのである。
しかし、このGULFNETの運命は不確かである。インターネットの急激な普及にともない、GULFNETもそのほとんどのサイトが徐々にBITNETからインターネットにスイッチしているからである。サウジアラビアにおいてもあらゆるGULFNETノード用の電子メールの往来をBITNETからインターネットに切り替えているといわれている。
インターネットはすでにすべてのGCC諸国にゆきわたり、アラビア半島でインターネットを利用できないのは今やイラクのみという状態である。GULFNET時代は学術的な使用にかぎられていたコンピュータ・ネットワークだが、世界的な潮流にものり、湾岸諸国でもインターネットは私的、商業的な分野にも進出してきている。インターネットはイスラームの伝統が強く残り、保守的といわれるこの地域をも大きくかえつつあるのである。
ここではまずGCC諸国内のインターネット事情について簡単に紹介していくことにする。そのなかでそれぞれの国におけるインターネットの利用状況、また規制の問題等にも触れていく。
バハレーン
インターネット・プロバイダー
バハレーンにおける唯一のインターネット・プロバイダーはBatelcoであり、このBatelcoの提供するインターネット・サービスがinetである。登録のためには、コンピュータ(PCあるいはマッキントッシュ)、電話線およびモデムが必要となる。登録後、ユーザーID、パスワード、電子メール・アカウントとともに、inet専用の接続ソフトが無料で提供される。これにはNetscape Navigatorとダイアラーが含まれており、ホームページの閲覧のみならず、電子メール、FTP、ニューズグループなどが利用できる。ただし、同ユーティリティー・ソフトを日本語Windows 95のOSR2で利用しようとしたところ、インストールすらできなかった。もしかしたら、OSR2には対応していないのかもしれない。
サービスのなかにはダイアルアップのほかにいわゆる専用線によるサービスも入っている。なお利用価格は下記のとおりである。
ダイアルアップ
|
登録・設定 |
月額費用 |
時間単位(分) | |
| 個人 |
25 |
10 |
10 |
| 法人 |
25 |
15 |
10 |
| 追加電子メール |
5 |
5 |
10 |
単位はバハレーン・ディーナールBD(ただし時間単位のみフィルス)
ダイアルダイレクト*
|
登録・設定 |
月額費用 |
時間単位(分) | |
| ダイアルダイレクト |
50 |
60 |
10 |
| 追加電子メール |
5 |
5 |
10 |
* inet接続専用のモデムと電話番号を使用し、いつでもすきなときに接続できることを保証するサービス。SOHO向き。電子メールのアカウントは5つ。
専用線*
|
登録・設定 |
月額費用 |
時間単位 | |
| 64Kbps |
200 |
1,000 |
---- |
* 専用線の費用はふくまず。
詳細はBatelco inetのホームページ(http://www.batelco.com.bh/internet/general.htm)を見るか、885050まで電話するかしてもらいたい。
はっきりとは言及されていないが、inetはどうやら検閲されているらしい。バハレーンの反体制派のホームページなどにはアクセスはできないということだ。検閲の程度や方法はわからないが、おそらく反体制関係、ポルノ関係はまず見られないと思われる。情報の出入り口を監視・規制するアラブ首長国連邦(後述)と同じような方法をとっているのだろう。
その他の回線
バハレーンで使用されている電話のモジュラーは英国式か米国式である。米国式のモジュラーであれば、日本のものがそのまま利用できるだろう。一般には英国式のほうが多いようだが、たとえば、マナーマ中心部にあるRegency Inter-Continentalでは室内の電話に米国式のデータ通信用のジャックがついていた。
バハレーン国内でローカルの電話番号を利用して電子メールをやりとりするには2とおりの方法があり、ひとつは上述のようにバハレーンのインターネット・プロバイダーと契約する方法であり、もうひとつはバハレーン国内を通っている国際回線を利用することである。バハレーンにはTYMNET (TYMUSA)というデータ回線が走っていて、これを利用すれば、一部の日本のコンピュータ通信が利用できるようになる。タイムネット(Global Network Services) は、日本のネットワーク情報サービス株式会社と英国ブリティュ・テレコム社が提供している全世界に広がる公衆パケット交換データネットワークで、ニフティーサーブやピープルといった日本の大手コンピュータ通信と接続できるはずである。日本国内ではネットワーク情報サービス株式会社がサポート窓口を設けている。カスタマーサポートセンターの電話番号は0120-101283 (03-3505-5832)である。
なおバハレーンにおけるアクセス用の電話番号は下記のとおりである。
270900
ピープルの場合、アクセス方法は次のようになる。
1. TYMNETのアクセスポイントに電話をかける。
2. 接続後、識別子(Identifier)の「O」(オー)を入力する。
3. システムからのメッセージが表示されたら「TYMUSA」と入力する。
4. please log in: と表示されたら、「People01」と入力する。
5. サービスメニューが表示される。
ニフティーの場合、おそらく4.のところで、People01のかわりにNIFTY (あるいはnifty)といれれば、大丈夫なはずである。接続したら、Connection-ID 、ニフティーのID、パスワードを入力するという通常の手順にしたがう。
「はずである」がいくつもあるのは、筆者自身何度も試してみたが、うまく接続できなかったからである。時間がなかったため、細かい設定の変更を試せなかったので、なんともいえないが、おそらく通信の設定さえきちんとしていれば、問題はないはずである。接続する端末を 7ビット、偶数(even)パリティ、 1ストップビット、漢字コードは新JIS または旧JIS に設定し、モデムの速度を2400bpsぐらいまでおとし、接続後、日本語 (シフトJIS 等) を利用する場合は、設定を 8ビット、パリティなし(none)、ストップビット 1に変えるというのが一番妥当なところであろう。
ちなみにタイムネットからの接続の場合は、ピープルやニフティーサーブの利用料金に加えて、70円 /分の国際回線使用料金がかかることになっている(この追加料金は通常無料のサービス、センター宛メールやフォーラムのライブラリーのアップロードなどのときにもかかる)。
クウェイト
インターネット・プロバイダー
クウェイトはアラブ圏ではインターネット先進国のひとつである。クウェイトのインターネット・プロバイダー、Gulfnet Kuwaitは、クウェイトで唯一の「公認」インターネット・プロバイダーであるだけでなく、アラブ世界で最初のインターネット・プロバイダーでもある(ちなみに中東で一番最初にインターネットと接続したのはイスラエルであり、その次はイランだといわれている)。
Gulfnet Kuwaitは、Gulfnet Shell Account、Gulfnet SLIP/PPP Services、High Speed Dedicated (leased) Lineの3種類のサービスを提供している。
Shell Accountとは聞きなれないサービスだが、説明によると、加入者はこれによってGulfnet Kuwaitの運営するコンピュータへのアクセスを購入し、そこからインターネットへアクセスすることになるという。したがって、自分のコンピュータにはインターネット・アドレスはなく、単にモデムを使ってGulfnet Kuwaitのコンピュータを利用することになる。このサービスでは電子メール、telnet、FTP、Archie、Usenet、Gopher、Internet Relay Chatなどを利用できる。要するに日本でいう一般的なダイアルアップ・サービスのことである。
SLIP/PPPはオンディマンド・ベースのダイアルアップ接続および専用線接続をさし、19.2K bpsのスピードですべてのインターネット・サービスが可能になる。スタンドアローンおよびLANでの利用ができ、自分のコンピュータ、あるいはLAN上の各コンピュータ用のインターネット・アドレスが与えられる。POPなど一部のサービスについてはGulfnet Kuwait内にサーバーを置くこともできる。
High Speed Dedicated Lineは大規模LAN向けで、64K bpsの速度ですべてのインターネット・サービスを提供する。LAN上の各ホストにIPが与えられ、DNSも提供される。これらのサービスはいずれも月額固定料金で、何時間インターネットを利用しようと、料金はかわらない。
クウェイトにはもうひとつ、Gulfnet Internationalというサービスが存在する。正式名称はGulfnet International/Kuwait Electronics Messaging Services (GNI/KEMS)で、Sprint (Global One)経由でクウェイト国外のインターネットと接続している。企業向けのLAN接続のほか、個人向けにはPDNゲイトウェイ経由でのアクセスを提供する。こちらはDirect Internet Connection、UUCP Connection to Internet、Dial-Up User Accountの3種類のサービスをもっている。前2者のみが独自のドメイン名をもつことができる。
なおクウェイトのインターネット経費は他の湾岸諸国と比較してきわめて高額であるといわれている。ちなみに一部邦人が利用しているインターネット・サービスは個人会員が月額65KD、法人会員が同90KDである。
またクウェイト市中心部にはKuwait Internet Cafeがあり、安い価格でインターネットやゲームを楽しむことができる。また電子メールのサービスもあつかっており、電子メールだけを利用するなら(そしてわざわざInternet Cafeまでくることをいとわなければ)、通常のインターネット・サービスよりも安上がりにすむかもしれない。
クウェイトは現時点では検閲をうけずにインターネットを利用できる湾岸で唯一の国である。学術的な利用だけでなく、商業的な利用にも進出しているほか、宗教団体による利用や1996年の国民議会の選挙では選挙戦に使う例さえ見られた。この段階では単に自分の選挙公約を画像ファイルにはりつけただけの幼稚なものにすぎなかったが、次回の選挙ではより多くの候補者がより積極的に活用することが予想される。もっともその国民議会では一部のイスラーム系議員を中心にインターネットの規制をもとめる声が高まっており、近い将来何らかの規制の網がかかる可能性がある。
その他の回線
クウェイトのモジュラーはおおむね米国式であり、SprintNetの回線が走っていることもあり、そこからCompuServeなどに簡単に接続することができる。SprintNetはSprint Communications Companyの提供する国際パケット交換ネットワークサービスで、世界約40カ国での利用が可能になっている。SprintNetの電話番号は次のとおりである。
4844155
コンピュサーブは次のような手順でアクセスできる。まずアクセス・ポイントに電話する。接続後、「@.」を入力し、エンター・キーを押す。すると、
TERMINAL=
という表示が出るので、「D1」と入力する。エンターを押すと、@が表示されるので、下記のように入力し、ふたたびエンター・キーを押す。
C 202202
これでCompuServe Information Service (CIS)に入ることができるはずである。ID番号を入れるよううながしてくるので、あとは通常どおり、ID番号とパスワードを入力すればいい。
一方、ログオフするときは、次のような手順で行なう。CompuServeを終了させると、画面に、
<network address> Disconnected
というメッセージが出たあと、@が出てくるので、「D」を入力し、エンター・キーを押す。
なおCompuServe Information Managerを使用しているときは、SPECIALを選択し、Session Settings optionのなかのSPRINTNETを選び、アクセスする電話番号を入れるだけでいい。あとは通常どおりである。
回線の速度は9600bpsと遅いが、他の湾岸諸国と比較すると、ずいぶん簡単に接続できる。たとえば、クウェイトでピープルを利用するには次のような手順でやればいい。
1. 電話をかける。
2. 接続後、の「@D」を入力、Enterキーを押す。(@Dは画面に表示されない)
3. TERMINAL=が表示されたら、Enterキーを押す。
4. @が表示されたら「C PEOPLE01」を入力、Enterキーを押す。
5. UserID:の表示が出る。以下は通常のピープルの手順にしたがう。
6. Peopleを終了後、HANGを入力、Enterキーを押して回線を切断する。
もちろんニフティーサーブに接続する場合はコンピュサーブ経由でいけばいい。コンピュサーブのIDをもっているなら、いったんコンピュサーブのサービスに一度入り、そこからGOコマンドで"GO NIFTY"と入力することにより、ニフティサーブにアクセスできる。
ただし、コンピュサーブとニフティサーブでは、通信パラメーターの設定が異なるので、コンピュサーブからニフティサーブに移動する際に、 8ビット、パリティなし(none)にオンラインで設定し直す必要がある。なお、ニフティサーブを終了して、コンピュサーブに戻ったた時は再び 7ビット、偶数(even)パリティに設定しなければならない。コンピュサーブからニフティーにいくには具体的には次のような手順で行なう。
いったんコンピュサーブへアクセスした後、"GO NIF"または"GO NIFTY"と入力すると、数行の説明が出てくるので、改行を入力すると次のメニューになる。
NIFTY-Serve NIF-5
Do you wish to:
1 Access NIFTY-Serve ($12/hour plus
NIFTY-Serve charges) $
2 Receive More Information About
NIFTY-Serve and How to Sign-up
3 Return to CompuServe
ここで 1番を選択すると、
--------------------------------------------------------------------------
NIFTY-Serve NIF-8
NIFTY-Serve will be down for maintenance from 12:00 pm (EDT) to 6:00 pm (EDT)
on the last day of every month.
MORE !
となるので、改行を入力する。すると、
You have left basic services
NIFTY-Serve NIF-4
One moment please...
Connected to 25JENS
Enter Connection-ID --->
--------------------------------------------------------------------------
という表示になる。ここでいつも通りSVC を入力し、ニフティサーブへ接続する。
通信の設定を変更するには、コンピュサーブへアクセスした後、下記のようにすればいい。まずGO DEFAULTと入力すると、以下の画面が出てくる。
CompuServe (FREE) DEFAULT
TERMINAL/SERVICE OPTIONS (FREE)
Use this area to change your terminal type/parameters and/or service
options.
Note: Your permanent and session
settings match.
1 Instructions
2 Change permanent settings
3 Explanation of session vs. permanent
4 Show session vs. permanent
5 Change current session settings
ここで 2と入力する。
PERMANENT SETTINGS
1 Explanation
2 Logon/Service options
3 Display options
4 Terminal type/parameters
5 Transfer protocol/graphic support
6 Make session settings permanent
Type EXIT when done
ここで 4と入力する。
TERMINAL TYPE/PARAMETERS
1 TERMINAL type [OTHER]
2 Screen WIDTH [80]
3 LINES per page [0]
4 Form FEEDS [SIMULATED]
5 Horizontal TABS [SIMULATED]
6 Chars. received (CASE) [U/L]
7 Chars. sent in CAPS [NO]
8 PARITY [EVEN]
9 Output DELAYS [0]
10 ERASE when backspacing [NO]
11 Micro inquiry sequence at logon [YES]
ここで 8と入力する。その後、PARITYを[ZERO OR NONE]に変更する。これで、 8ビット、パリティなし(none)になり、画面上の表示はすべて文字化けして読めなくなる。
表示が止まったところで、"EXIT"と入力、改行キーを押し、さらに次に表示が止まったところで、数字の 1を入力する。
これにより、コンピュサーブ利用時の設定は恒常的に 8ビット、パリティなし(none)に決定されたことになるので、端末側の設定も 8ビット、パリティなし(none)に設定しなければならない)。コンピュサーブのサービスは 8ビット、パリティなし(none)に設定したままでも、 7ビット、偶数パリティ(even)設定時と同じように使用できる。最初のUser ID:の表示だけは文字化けするが、PASSWORDから正常な表示にもどるはずである。
コンピュサーブ経由でニフティーサーブに接続する方法は他のノードからでも基本的にはかわらない。
筆者は、クウェイト市内中心部の高級ホテル、メリディアンの部屋でこの方法をためしてみた。ホテルの部屋がスイートだったこともあるかもしれないが、電話とは別に複数のデータ通信用とおぼしきモジュラー(米国式)が設置してあり、そこにモデムを接続することができる。接続まではほぼ確実にいく。コンピュサーブにもコンピュサーブ経由ニフティーサーブにも、またピープルにも接続できた。しかし、しばしば、最初の段階でハングアップするのが気になるといえば、気になる。識別符号入力のタイミングによるのだろうか。また日本語入力が不安定で、長文のメールを送るときは直接入力よりもアップロードを利用したほうがいいだろう。
オマーン
インターネット・プロバイダー
オマーンは、1997年1月にインターネットと正式接続しており、インターネットに関しては湾岸諸国でもっとも後発の国にあたる。現在のところ、オマーン国内でインターネットを利用するにはオマーン唯一のインターネット・サービス・プロバイダーであるGeneral Telecommunications Organization (GTO)のOman Internetに登録しなければならない。
Oman Internetを利用するには、最低限以下のものが必要である。
PC (486以上)、8MB RAM、Windows 3.1以上
マッキントッシュ(68020以上)、4MB RAM以上
モデム(28.8K bps以上)
電話線
申し込みには2とおりの方法がある。ひとつは、GTOの代理店あるいはGTOのカスタマー・サービスに申込書を提出するやりかたである(申込書は代理店あるいはGTOにある)。
もしすでにインターネット接続ソフトウェアをもっているならば、オンラインでのサインアップができる。ダイアラーを使って、1310にダイアルし、ブラウザーでhttp://www2.gto.net.omをひらく。Apply for Internetを選び、usernameとしてguest、passwordとしてgto123を入力する。あとは画面の指示に従えばいい。手順がうまくいけば、ticket numberが発効されるので、その番号をひかえておく。なおオンライン・サインアップにはクレジットカードが必要である。VISA、Mastercard、American Express、Diners Clubが利用できる。
申込みがうけいれられれば(場合によっては数日かかる)、新しいusernameとpasswordが与えられる(申込みが受理されたかどうかはさきほどの画面のなかのCheck Your Applicationを選び、ticket numberを入力すれば、確認できる)。
なおGTOの代理店からはOman Internet Starter KitのCD-ROMを購入することもできる。このなかにはダイアラーやネットスケープなどのWWWのブラウザーが入っている。
ダイアルアップ接続には下記の5種類のサービスがある。
|
Plan |
月額料金 (オマーン・リヤール) |
時間数/月 | |
|
ピーク時* |
オフピーク時** | ||
|
1 |
5 |
5 |
10 |
|
2 |
10 |
12 |
24 |
|
3 |
15 |
23 |
46 |
|
4 |
25 |
44 |
88 |
|
5 |
50 |
105 |
210 |
* 土曜日から木曜日まで、朝9時から夜9時まで。
** 土曜から木曜までの夜9時から朝9時まで、金曜日および祝祭日。
それ以外にもセットアップ費用10リヤール、月額最低料金5リヤールがかかり、上述の制限時間を超過した場合はピーク時、オフピーク時、それぞれ1時間あたり2リヤールと1リヤールが課金される。いわゆる月額固定料金+従量制の併用型である。
なおOman Internetは64K bpsの専用線接続もあつかっている。
その他の回線
オマーンでもインターネット以外にTYMNETの回線が走っている。ここ経由でニフティーサーブに接続できる。方法は以下のとおりである(モジュラーの形式は英国式が多いようだ)。
1. アクセスポイントに電話をかける。
2. ターミナルIDとして、O (アルファベットのオー)を入力する。
3. NIFTY またはnifty と入力し、NIFTY-Serve までの回線を設定する。
4.ニフティーサーブに接続したら、Connection-ID 、NIFTY-Serve のID、NIFTY-Serve のパスワードを入力する。
具体的にはつぎのような手順になる。
CONNECT 2400
please type your terminal identifier
o →O またはo を入力
Welcome to Network
-2374:01-014-
please log in:
NIFTY またはnifty を入力
inter-link established from TYMNET-JB2 to NISNET-JB2
* NISNET * :call connected
Enter Connection-ID --->SVC →SVC を入力
Enter User-ID --->[ニフティーサーブのID]
Enter Password --->[ニフティーサーブのパスワード]
ようこそNIFTY-Serveへ
Copyright (C) 1994
by NIFTY Corporation
All Rights Reserved
アクセス・ポイントには下記のふたつがある(いずれもマスカット)。
799455 (300-2400 bps)
791548 (9600bps)
カタル
インターネット・プロバイダー
カタル唯一のインターネット・プロバイダーはQatar Public Telecommunications Corporation (Q-Tel)によって設立されたQatar Internetである。正式なスタートは1996年6月27日となっている。なおカタルのインターネットが規制をうけているかどうかははっきりしなかったが、おそらく規制されているとみたほうがいいだろう。
Qatar Internetの料金体系は下記のとおりである。
ダイアルアップ
|
費用(カタル・リヤール) | |
| 登録料 |
200 |
| 月額料金(固定料金) |
50 |
| 従量制(分) |
0.10 |
専用線
|
費用 | |
| 登録料 |
2,000 |
| 月額 |
10,000 |
ホームページ*
|
ディスクスペース |
費用 |
| 個人(2MB) |
20 |
| 法人(20MB) |
200 |
* 2月24日時点ではサービスはまだ開始されていない。
サウジアラビア
インターネット・プロバイダー
サウジアラビア国内ではさまざまな理由から一般向けインターネット・プロバイダー・サービスが行われていない。前述のようにサウジアラビア自体はインターネットと接続しているが、サービスを利用できるのは実質的に研究機関や病院、政府機関に限定されている。サウジアラビアでは衛星放送すら非合法であるから、いくら便利だからといって、しばしば過激な内容をふくむインターネットを野放しにすることはできないのだろう。
かといって、一般の人びとがまったくインターネットを利用できないわけではない。ほぼ電子メールに限定したかたちであれば、インターネットの利用が可能である。
サウジアラビアでは下記のようなデータ通信会社が知られている。
Saudi Communications Network
Alwaseet
Sahara Internet Service
MCI Mail Saudi Arabia
GE Information Systems
Marafi Media Services
このうち比較的サービス内容が判明しているのがAlwaseetとSahara Internet Serviceである。Alwaseetはサウジアラビア郵便電報電話省PTTの関連会社で、基本的にはデータ通信ネットワーク会社であり、インターネットの電子メールについてはそのうちのダイアルアップのサービスを利用することになる。またこの回線を利用して、CompuServeやAmerica On Lineなどにもアクセスできるという(Alwaseet経由で利用登録も可能である)。ただし、アクセス・スピードがきわめて原始的な300bpsから2400bpsまでとなっており、月額30サウジ・リヤールと安価ながら、あまり使いやすいとはいえないだろう。そのほかデータ回線を貸す会社はいくつもあるようだが、接続速度やつながりぐあいなど電子メールという利用形態にかぎってみても評判はあまりよくない。
インターネットとの接続を売りにしている数少ない企業としてはSahara BBS (Sahara Internet Service)が有名である。Saharaはもともと趣味的なBBSとして1989年、東部州において286のPCと40MBのハードディスクと4MBのRAMではじまり、1994年にはインターネットとの接続を果たしている。Saharaは1994年6月1日に一般向けの安価なインターネット電子メール・サービスを開始、サウジアラビアではじめての一般向けインターネット接続サービスを行った。日本を含めインターネットの世界ではありふれた光景であるが、サウジアラビアおよび湾岸諸国ではきわめてめずらしい若者の情熱的な企業家精神によって生まれたサービスである。現在は電子メールと一部のニューズグループのサービスを提供している。1997年の時点でこのサービスの利用料金は年間590SR、半年で350SR、3ヶ月で190SRとなっている。
接続には電話線とPCあるいはMacのほか、通信ソフトが必要である。日本語が利用できるかどうかについてはわからない。原理的にいえば、ネットワークのサーバーは透過性であるから、端末と端末のコンミュニケーションには関与しないはずである。ただし、文字コードの関連で途中の経路において文字化けをひきおこす可能性のある場所をとおることは充分ありうる。詳細は以下の連絡先まで。
インターネット:http://www.sahara-online.com/
ファクス:966-3-834-5652
電話:966-3-834-0788
モデム:966-3-833-2092
なおSaharaはもうひとつ別のインターネット・サービスを運営している。それがGCC Onlineである。Saharaが電子メール・ベースのサービスに限定されているのに対し、こちらはメンバーにほぼ完全なインターネットのサービスを提供する。といってもこのサービスはサウジアラビア国内にはない。バハレーンにあるのである。サウジアラビアでは完全なかたちでのインターネットが認められていないので、このような方便をとったのだろう。したがって、サウジ在住のメンバーはバハレーンまで国際電話をかけなければならない。GCC間の国際通話料金はそれほど高額ではないので、こうしたサービスも充分なりたつと思われる。GCC Onlineは月額固定料金制度をとっており、毎月100SRを支払えば、無制限でインターネットを利用できる。またインターネット用ソフトウェアも無料で提供される。
サウジアラビアにおけるインターネット規制を逆手にとったニッチ産業であろうが、バハレーンのBatelco inetなどもサウジ国内に代理店を置き、サウジ人の顧客を募集しているといわれている。国際電話代さえいとわなければ、インターネットのフル・サービスを利用できるメリットは大きい。
1998年5月6日付のサウジアラビアのアラブ・ニューズ紙は、サウジアラビアのアブドゥルアジーズ科学技術都市のサーリフ・ビン・アブドゥッラフマーン・アズルが、サウジアラビアがインターネットを合法化し、地元企業にダイレクト・アクセスを提供することを許可するだろうと述べたと報じている。アズルによれば、すでにインターネットの提供を規制する規則が作られており、関心のある企業からの申請は9日から受け付けるという(締め切りは6月3日)。
これが事実なら、サウジアラビアでも近いうちに一般の人たちがインターネットを利用できるようになるだろう。おそらく何らかの規制がかかることは確かであろうが、それでも簡単に電子メールなどが利用できるようになるメリットはきわめて大きい。
報道レベルではすでに、有名な王族のワリード・ビン・タラールの企業などが名前を挙げられている。
その他の回線
サウジアラビアにも以下のようなTYMNETの回線が走っている(TYMUSA)。
ALKOBAR (3) 8981025
JEDDAH (2) 6691377
JEDDAH (2) 6690708
JEDDAH (2) 6691377
RIYADH (1) 4631038
RIYADH (1) 4658803
回線のスピードは1200bpsから2400bpsというふうに話にならないほど遅いが、原理的にはバハレーンの項で説明したとおりの手順を踏めば、接続できるはずである。筆者はリヤードにある瀟洒なホザーマー・ホテルの部屋でCompuServeやピープルなどへの接続を試してみた。しかしながら、まったく接続できなかった。別の直通回線を利用しても話し中等で回線がつながらなかったので、あながちホテルの内線電話のせいだけではないだろう。原因ははっきりしない(バハレーンのときと同様、モデムの速度を下げるなど細かい設定が必要かもしれない)。ホザーマーの部屋にはモデム用のモジュラーが設置してあったので、機器の接続はたいへん楽であったにもかかわらずである。
単純なことだが、電話番号があっているかどうか確認する必要はある。上記の電話番号は1997年3月の時点でPeopleからとったものだが、直接確認したほうがいいだろう。TYMNETの最新の電話番号は簡単に入手できる。TYMNETのアクセスポイントに電話をかけ、接続後、識別子(Identifier)を入力してから、「INFORMATION」を入力する。するとサービスメニューが表示されるので、適当なものを選択すればいい。
なおサウジアラビアのモジュラーは米国式がほとんどであった。国やホテルによってはモデムを電話線につなげるときにベッドを移動したり、絨毯をはがしたり、大騒ぎになる場合があるが、湾岸諸国はその点、米国並みとまではいかなくとも、そこそこ合格点をつけられるだろう。モジュラーのかたちはほぼ英国式か米国式であり、アダプターはこのふたつをもっていけば大丈夫である。残念ながら電源のコンセントのかたちは国同士で違うだけでなく、各国内でもばらばらに異なっている場合があり、こちらのアダプターは念のためたくさん用意していったほうがいいかもしれない。
筆者は英国のヒースロー空港の免税店でモジュラーのアダプターのセットを購入した。米国のAvro Pacific社のInternational PMCIA & Modem Telephone Adapter Kitというもので、全部で15ほどの国別、地域別のアダプターで構成されている。米国式(含日本式)、英国式のほか、フランス、オーストリア、ベルギー、デンマーク、ノルウェイ、ドイツ、スイス、オランダ、イタリア、スウェーデンそれぞれの方式ごとにアダプターがあり、基本的には米国式から現地式に変更するものである。中東もほぼこれで全土をカバーできるはずだ。
アラブ首長国連邦
インターネット・プロバイダー
アラブ首長国連邦唯一のインターネット・プロバイダーはEmirates Internetである。ここのバックにいるのは同国の巨大通信企業、Emirates Telecommunications Corporation、通称Etisalatだ。その豊かな経済力を武器に湾岸のインターネット・プロバイダーのなかでももっともすぐれたインフラを有しているといわれている。
Emirates Internetの提供するサービスには、
ダイアルアップ
ISDN LAN接続
専用線接続
の3つがある。最初のダイアルアップ接続は日本でいうダイアルアップとまったくかわらない。通常の電話線とモデムを利用したインターネット接続である。1997年3月の段階では接続速度は9600bpsから28.8K bpsに対応している。アラブ首長国連邦では、ISDNが比較的はやくから導入されており、インターネットでも利用できる。その場合、速度は64K bpsになる。インターネット接続料金は通常の電話回線もISDNも同じである(ただしISDNの使用料は別途徴収される)。
ダイアルアップ接続の料金体系は下記のとおりである。なおこれらとは別に登録料として300ディルハムかかるが、このなかにはメールソフトとしてEudora Lite、WWWブラウザーとしてNetscape Navigatorが含まれている(そのほかPCおよびMac用のTCP/IPソフトも)。
スタンダード・プラン
|
利用時間 | |||
|
プラン |
月額料金* |
ピーク時−時間/月 |
非ピーク時−時間/月 |
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1 |
100 |
1時間20ディルハムで5時間 | 1時間10ディルハムで10時間 |
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2 |
180 |
1時間18ディルハムで10時間 | 1時間10ディルハムで20時間 |
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3 |
250 |
1時間16.67ディルハムで15時間 | 1時間8.33ディルハムで30時間 |
アドバンスド・プラン
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利用時間 | |||
|
プラン |
月額料金* |
ピーク時−時間/月 |
非ピーク時−時間/月 |
|
1 |
450 |
1時間15ディルハムで30時間 | 1時間7.5ディルハムで60時間 |
|
2 |
900 |
1時間15ディルハムで60時間 | 1時間7.5ディルハムで120時間 |
|
3 |
1500 |
1時間15ディルハムで100時間 | 1時間7.5ディルハムで200時間 |
*単位はすべてディルハム
上記の利用時間料金は月額料金のなかにふくまれているが、これを超えるとピーク時は1時間あたり30ディルハム、オフピーク時は1時間あたり15ディルハムの追加料金がかかる。なおピーク時とは土曜日から木曜日までの朝7時から夜7時まで、オフピーク時は土曜日から木曜日までの夜7時から朝7時と金曜日、祝日である。
ISDN LAN接続の料金は下記のとおりである(ダイアルアップではない)。
|
導入費用* |
UAE DHSレンタル料(月)* | |
|
スタンダード・サービス |
1,000 |
1,000+スタンダード・プラン |
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アドバンスド・サービス |
1,000 |
5,000 |
*単位はすべてディルハム
専用線は以下のような料金になっている。
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アクセス速度 |
月額レンタル料金 |
導入費用 |
|
64K |
10,000 |
2,000 |
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128K |
15,000 |
2,000 |
*単位はすべてディルハム
アラブ首長国連邦にもクウェイトと同じようなインターネット・カフェがある。たとえば、アブダビ市内中心部のザーイド2世通りにあるCyber Cafeは安価にインターネットを利用できる場所のひとつだろう。大使館員には25%の割引があるといわれている。ここもインターネットだけではなく、コンピュータ・ゲームも利用でき、筆者が訪れたときには、客の半分ぐらいはインターネットよりもゲームに興じていた。ちなみに1997年3月時点での料金は下記のとおりである。
利用料金(1時間) 25Dh (30分では12.50Dh)
個人教授(1時間) 100Dh
グループ教授(1人) 70Dh (要予約)
印刷(モノクロ) 2Dh(1ページ)
印刷(カラー) 4Dh
店には技術者が常駐しており、技術的な質問にも答えてくれる。その技術者がいうには、Cyber Cafeの回線はニューヨークのCyber Cafeと直接T1回線で接続されているという。真偽のほどは不明である。
なお店内の注意書きにはコンピュータの設定を変更してはならないとある。店員にもよると思うが、筆者が設定をかえてもいいかと聞いてみたら、あっけなくかまわないとのことであった。出張時、緊急に日本のアカウントから電子メールを読まねばならないというような場合には、こうしたインターネット・カフェでメールの設定を変更、自分のアカウントと接続してメールを読むこともできる。基本的には自分のSMTPとPOP、それにパスワードをどこかにメモしておけば簡単に設定はかえられるはずである。またこのインターネットカフェでは注文に応じて、Webのデザインも行っているという。
インターネット規制
アラブ首長国連邦のEmirates Internetは1997年1月25日から新しいプロキシサーバーをインターネット利用者にとって義務化した。すべての利用者がこのサーバーを経由して国外のインターネットにアクセスするようにしたのである。このサーバーにはあらかじめ不適切なサイトのアドレスが登録されており、利用者がここを経由してそのアドレスにアクセスしようとすると、その段階で拒絶されるという仕組みになっている。
ただしプロキシサーバーによる規制は完全ではない。現実的に世界中のすべてのポルノ関連ホームページを登録することなど不可能だし、登録されたアドレスが変更されれば、新しいアドレスを登録するまでは無防備状態になってしまう。
また逆にまじめなコーランやイスラーム関係のホームページまでアクセスできなくなっているとの報告もあり、この方法が有効かどうか今後とも検討する必要があろう。
規制についてまったく触れていないのに現実的には規制を行なっているところが多いなかで、アラブ首長国連邦はもっとも正直にかつ真剣に規制にとりくんできた国である。1996年にはドバイ警察によりインターネット国家戦略委員会が設置され、Emirates Internetの親会社であるEtisalatに情報管理部門を置き、警察を管理プロセスに参加させるよう勧告するなどかなり強引な措置がとられてきた。現在アラブ首長国連邦でインターネットのライセンスを発給できるのはインターネット・プロバイダーではなく、警察であり、情報省なのである。
アラブ首長国連邦式の規制はおそらく他の中東諸国でも参考にされるだろう。湾岸諸国で規制の対象になるのは主としてポルノグラフィーなど反道徳的、反イスラーム的なものである。だが、為政者側からみれば、規制したいものはほかにもたくさんある。反道徳を錦の御旗にインターネットを規制する本当の意図は、電脳空間上の政治活動をも一網打尽にすることにあるという、うがった見かたも可能かもしれない。
その他の国ぐに
GCC以外の湾岸、あるいはアラビア半島の国のなかではイラクをのぞき、イエメン、イランともインターネットに加盟している。イエメンは1996年9月に加入した、中東のなかでも新参者のひとつである。一方、イランがインターネットと接続したのは1992年、前述のように中東ではイスラエルにつづいて2番目の古株となる。
サウジアラビアと同じようにイランもはじめはBITNETからはじまり、その後インターネットに移行する。これ以降イランのインターネットは急速に拡大する。現在ではイランのほとんどすべての大学および研究機関がインターネットで結ばれている。
しかし、イランのインターネットは国内では充実の度をましてきたが、海外とのリンクというと、きわめて貧弱なものしかもっていない(米国の経済制裁の影響が大きいのかもしれない)。イランのインターネットの総元締めはテヘランのInstitute for Studies in Theoretical Physics and Mathematics (IPM)にあるIran Network Information Center (NIC)であるが、こことオーストリアのウィーン大学をむすぶわずか2本の回線がイランにおけるほとんどすべての学術インターネットの海外への出口なのである。しかもその速度は9600bps。多くのイラン人たちはこの蜘蛛の糸のように細い回線をたよりにインターネットを行っているのが現状なのだ。したがって、海外のサイトとのやりとりは実質上、電子メールのみというかたちになる。
イランにおける商用インターネット・サービスにはNeda Reyaneh Institute (NRI)、Data Communication Company of Iran、Virayeshgar Corporation、Pars Supalehなどがある。このうち比較的よく知られているのはNeda Reyaneh Institute (NRI)であろう。ここは1994年に創業されたイラン最大の非営利オンライン・サービス会社であり、インターネット・アクセス・プロバイダーでもある。非営利なのはテヘラン市の支援をうけているからだ(http://www.neda.net/)。
オンライン・サービスには2種類ある。ひとつはNeda-1 Online Serviceというもので、これはDOS環境下のペルシア語・英語バイリンガルBBSである。電子メールやフォーラム、データベースなどのサービスが用意されている。またイラン国内におけるNeda-1のメンバーにかぎり、インターネット電子メールサービスが受けられる(NRIのホームページでは”Internet offline email”という言葉が使われている)。
料金はNeda-1が年間30万リヤールで、電子メール・サービスがその30万プラス2万バイトごとに50万リヤールとなっている(1997年3月現在。インフレが激しいので価格は頻繁に変動するもよう)。
イランもサウジアラビアと同様、衛星放送を非合法化してしまった。インターネットに関しても、とくに保守的な宗教層からは学術的な機関に限定すべきであるとの意見が出ている。たとえば1996年12月、アーヤトッラー・アフマド・ジャンナティーは金曜礼拝の説教で、「インターネットを学術機関に限定しなければならない。それを超えたならば、インターネットは人びとの思想や道徳を腐敗させる毒になる。そのような場合は100人の医者があつまって治療にあたっても簡単に直せるものではなく、食中毒よりももっと質が悪い」と述べている。このような論調は湾岸の反インターネット派のほぼ一貫した論調である。かれらにすれば、インターネットは1世紀前のアメリカ西部の無法地帯のようなものなのであろう。
一方、イランのライバルであるイラクはインターネットに関しては完全に仲間はずれである。一時期は経済制裁が解除されれば、インターネットを利用したいなどというイラク国内の科学者等からの発言がときおり報道されていたが、ここのところすっかりあきらめてしまったのか、インターネットは西側の腐敗した文化であり、米国の陰謀であるとの説を持ち出しはじめた。
また最近、イラク公式ホームページなるものができた。正式版はまたいずれといわれているが、これはもちろんイラク国内にあるわけではない。実はヨルダンのサーバーに置かれたものである(http://196.27.0.22/iraq/)*。ちなみに内容は、サッダーム・フセイン大統領を賞賛する伝記(アラビア語)や経済制裁の悲惨さをうったえるコーナー(英語)などからなっている(アラビア語はMicrosoftのコードが使われているもよう)。このホームページを作成しているアンマンにあるイラクのコンピュータ会社によれば、イラクのサッダーム・フセイン大統領に電子メールのメッセージを送ることもできるという。ただし、イラクにはインターネットがないので、ヨルダンでいったんプリントアウトしてそれをドライバーに託してバグダードまで運ばせるらしい。
*ただし、1997年後半からアクセスできなくなっている。そのかわりにイラク国連代表部のホームページがある。
参考文献
Payman Arabshahi, “Internetworking in Iran ? A Quick Survey”, (gopher://gopher.nsrc.org:70/0R0-12350-/MIDEAST/IR/netactivity)
Payman Arabshahi, “The Internet in Iran: A Survey”, (http://www.iranian.com/July96/Features?internetIran/InternetIran.html)
Ed Haynes, “Internet Resources on the Gulf”, SGAS Newsletter, vi:1 (June 1996)
Gia Marie Lacuna, “UAE Internet is censored”, PC Magazine, Middle & Near East, March 1997
中東関連のホームページを調べる場合、本文中にあげた、さまざまなオンラインのリソース・ガイドのほか、いわゆるハードコピーもたいへん役にたつ。包括的に調べたわけではないので、はっきりしたことはいえないが、アラビア語世界でも最近インターネット関連の本や雑誌があいついで発行、創刊されている。今たまたま筆者の手元にはElectronic Publishing Magazine/Internet Worldというレバノンの雑誌がある。はっきりしたことはわからないが、体裁から判断するかぎり、もともとは電子出版関連の雑誌だったのだろう。それにはやりということで、有名なInternet World誌と提携、無理矢理1冊にまとめたという感じだ(http://www.asp.com.lb)。