ザルツブルグは近郊のアルプスから産する岩塩の取引をスタートに、7世紀後半には神聖ローマ帝国・大司教管区が置かれ、更に発展する。近世では言わずと知れた音楽や美術の都としての揺るぎのない地位を保っている。“岩塩の城”を意味すると言う「ザルツブルグ」は、チェコ・南ボヘミア地方の古都チェスキー・クルムロフなどと並び、「ヨーロッパで最も美しい街」に屈指されている。
ハイドン、ベートーヴェンと並んで古典派を代表する比類ない天才音楽家モーツァルトは、1756年、大司教宮廷の作曲家でありヴァイオリニストであった父レオポルドと母アンナのもと、このザルツブルグで生まれた。折りしも繁栄したウィーン・ハプスブルグ王朝では、女帝マリア・テレジア(皇帝に即位していない)の時代である。
モーツァルトは父レオポルドと共に、6歳の子供のころからフランスやイタリア、イギリスなどヨーロッパ各地へ演奏旅行を行い、25歳でウィーンに落ち着き、無数の作曲を残し、「天才」と称されながらも1791年に35歳の若さでこの世を去ってしまう。現在ザルツブルグ市内には、モーツァルトが生まれ、青年期を過ごした建物が博物館・「モーツァルトの生家」として残されている。
モーツァルトとドイツ・アウグスブルグ:
モーツァルトは累積で10年間ほど行ったヨーロッパ各地への演奏旅行の途中で、父レオポルドの生家があるドイツ・アウグスブルグに通算5回滞在している。ドイツ・「ロマンティック街道」の要衝でもあるアウグスブルグは非常に長い歴史をもち、古代ローマ帝国のアウグストウス大帝の時代にまで遡り、市の名称は大帝の名前に由来している。

ドイツ・アウグスブルグ市内・「モーツァルトの家」/1972年・春
かつて私が訪れた1972年春、「モーツァルトの家」と呼ばれる博物館となっていた部屋が、モーツァルトが父とともに一時的にアウグすグルグに滞在していた場所である。決して広くない博物館内部には、モーツァルトが愛用したピアノが置かれていた。
当時まだ世界的な観光ブームでなかったこともあり訪れるツーリストもなく、誠実そうな中年の管理人は、音楽家だけでなく職人など「Mozart」の姓を持つ幾らかの親族が、1900年代の初めまでアウグスブルグに住んでいた証明書類を提示してくれた。親族らに子供がないなどの諸々の理由から、それ以降「Mozart」の姓が途絶えてしまったとのこと。
管理人は展示されていたモーツァルトのピアノに向かい、「ソナタを弾くけれども・・・」と言い、モーツァルトの「ピアノ・ソナタ」を2曲演奏してくれた。ドイツ・「ロマンティック街道」に春の芽吹きの季節が到来して、外からのうららかな陽光を受け、柔らかな白いレースのカーテンが眩しい窓辺に佇む私は、独り繊細で美しいソナタの調べに酔いしれるのであった。「観客」が私だけ、間近で聞くピアノ・ソロ演奏に、「これほどに軽快で美しいリズムが・・・」と、まだクラシック音楽の「触り」も知らなかった20代の若い私はたいへん感激したのであった、
響きの持続が短く、あくまでも柔らかく、優雅に流れるようなフォルテ・ピアノが奏でるそのモーツァルトのソナタを聞いた後、翌年の1973年まで続く「放浪」とも言えるヨーロッパでの長い滞在を経る内に、私の内部にはクラシック音楽への深い魅力と関心が徐々に地熱のように暖まり始めてきた。
オーストリア政府観光局URL: http://www.austria.info/xxl/_site/jp/
ザルツブルグ観光局URL: http://www2.salzburg.info/
ドイツ政府観光局URL: http://www.visit-germany.jp/
アウグスブルグ観光局URL: http://www2.augsburg.de/index.php?id=13
個人ツーリスト向け/ザルツブルグのホテル検索と予約: JTBの海外ホテル予約
個人ツーリスト向け/オーストリアへのフライト検索と予約: 海外格安航空券の検索・予約/イーツアー
ツアー・ツーリスト向け/ザルツブルグとオーストリア・東欧周遊ツアー手配:
JALの総合旅行サイトJALeトラベルプラザ海外ツアー
ザルツブルグとウィーンの歴史・地理・文化の書籍検索: Amazon.co.jp/本→歴史・地理
世界遺産を知るなら: Amazon.co.jp/DVD→「世界遺産」関連
日本ユネスコ協会連盟・世界遺産活動URL: http://www.unesco.jp/contents/isan/
「ザルツブルグ/2004年」
|