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1970年代のアドリア海沿岸 コトール(コトル) Kotor/旧ユーゴスラヴィア(現モンテネグロ)
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コトール(コトル)旧市街 聖ツリフォン大聖堂 アドリア海沿岸地方/1972年・夏 ![]() ![]() |
| 紀元前1世紀、ローマ帝国の町として建設されたコトール(コトル)は、アルバニア国境まで南方へ直線で僅か50kmの位置、フィヨルド的なコトルスカ湾の奥まった所に静かに佇む歴史ある小都市である。 上空から眺めたならば “三角形” を描く厚く高い城壁に囲まれたコトールの旧市街の正面には複雑な形をした湾が、そして背後には険しい断崖と山地が迫り、戦いに明け暮れた中世の時代のみならず、街は地政学的な防御の点では絶好の場所にあると言える。 町はセルビア王国の発展に伴って14世紀頃には都市を形成し、その後400年間ほど続くアドリア海沿岸地方に勢力を展ばしてきたヴェネチアの時代には、海運貿易の中継港として重要な位置を確立していた。歴史的に海運に関係が深かったことから、世界の海へ乗り出した15世紀のヴァスコ・ダ・ガマ Vasco da Gama の後の「大航海時代」、世界を目指した船長達の幾らかはコトールの街の出身と言われている。 現在見ることのできる城壁に囲まれた旧市街地の街並みの多くは、繁栄した中世12〜15世紀頃の姿を色濃く残している。石畳の広場に面する聖ツリフォン大聖堂は、1166年、9世紀からの教会跡に建立されたロマネスク様式の重要な建造物である。後世に部分的なゴシック・バロック様式の要素で改造改築されたが、この大聖堂はアドリア海沿岸地方におけるロマネスク様式の最も古く美しい建造物の一つに数えられている。教会堂内部の身廊の天井は幅のあるヴォールトと力強い複合柱で支えられている。 この他、街には17世紀(1602年)建造のゴシック・バロック様式の4階層造りのむっくりとした時計塔、そして12世紀(1195年)建立のロマネスク・ビザンチン様式の聖ルカ教会なども当時のままの姿で残されている。なお1979年、コトールは自然と文化・歴史分野でUNESCO世界遺産の登録を受けている。 現地では「コトル」ではなく、「コトール」と発音する場合が多い。 |
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