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美しき街 チェスキー・クルムロフ Cesky Krumlov/チェコ共和国
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チェスキー・クルムロフ 晴天に輝く王城と取り巻く旧市街 ボヘミア地方/2000年・秋 ![]() |
| ヒョウタンの「くびれ」のようにゆったりと蛇行して流れるヴルタヴァ川(ドイツ語・モルダウ)を挟んで、時代により何度となく改修が重ねられた巨大な複合建築である王城や旧市街地がこじんまりとまとまるチェスキー・クルムロフは、オーストリアとの国境近くチェコの南部ボヘミア地方の美しい街である。 1250年より数年前、チェスキー・クルムロフの崖の上にゴシック様式の王城の基礎を最初に建造したのは、チェコの有数な貴族であったヴィツコヴィツェ家の血筋をひくクルムロフ領主家であった。1302年にこの家系が途絶えると、それ以降クルムロフの王城と街は、17世紀初めまでの約300年に渡って、同じくヴィツコヴィツェ家からの分家の一つであったローゼンベルグ家により引き継がれ統治されてきた。特に16世紀半ばから末期にはイエズス会の大学創設や王城の拡張、街の整備を初め、領地の経済開発と外交分野に力を注いだウィルヘルム・ローゼンベルグの功績により、クルムロフは驚異の発展をしてその繁栄を極めた。なお「チェスキー」とは「チェコの」という意味がある。 緩やかな流れのヴルタヴァ川とえぐられた谷、そして険しい崖や波打つ丘陵、チェスキー・クルムロフの市街の地形はその地名の由来となった「ゴツゴツした岩だらけの草地」の通り、非常に複雑で起伏と変化に富んでいる。中世の人々はそれらを上手に活用して、長い歴史を誇る複合建物の王城、教会、修道院、更に石畳の古い通りや広場、そして民家などを適度の美的センスで配置したのであった。 起伏に富むからこそ、至る所から展望が開け、眺める街の見事なまでにバランスされた美しさを言葉で表現するのはそう簡単ではない。旧市街の何処からも見ることができる13世紀前半に建造された王城の塔は、改修が重ねられたことによりゴシックとルネッサンスの混合様式となり、淡いピンク系と白系の壁面、貝殻紋様や時計などが施工され、これらが渋い緑青色の屋根と不思議に調和した塔である。 訪れたのはシラカバやナラの木の葉枝が色ずき始めた初秋であった。今私の前には柔らかな風にそよぎ、雲一つないボヘミアの古都チェスキー・クルムロフの真っ青な空色と競うかのように、王城や民家の朱色の屋根が鮮やかなコントラストを描き、絵画よりも更に見事な無類の美の世界が展開している。 UNESCU世界遺産に登録された類稀な美しさを誇るチェスキー・クルムロフは、多くの人に知られた「ヨーロッパで最も美しい街」の一つにと称えられている。オーストリアの古都ザルツブルグ、 童話の世界エストニアの都タリン(タリーン)、運河の街ヴェネチア、スペインの古都トレドなどと並んで、今やクルムロフはヨーロッパだけでなく、世界的に人気の高い憧れの観光地となっている。 ツアー・ツーリスト向け/チェコ・オーストリア・ハンガリーの中欧周遊ツアー手配: 「フラーデク」と呼ばれる王城区域から西側へ続く広大なフランス式庭園、そして更に奥に広がるブナの森を含む自然を活かしたイギリス式大庭園に向かう際、最初のテラス状の場所から、或いは狭く急な階段を上った円筒形・多色彩の王城の塔の上から眺める旧市街は、まるで眩い宝石箱を覗いているようである。 大きく「S字ターン」しながら蛇行するヴルタヴァ川に囲まれた旧市街地には、歴史を取り込んだ中世のままの家々が数多く残され、磨り減った石畳の通りも家々の朱色の屋根も窓も何もかも趣のある造りで、ため息の出るほど風情ある穏やかな雰囲気を醸し出している。それは飽きることのない感動と感激の風景で、心に刻み込むに相応しい遥かなる「時」、何時間もただ黙って眺めていたい美しい情景である。
![]() 王城の塔より旧市街を望む/2000年・秋 旧市街から王城の高い塔を望む/2000年・秋 ![]() 旧市庁舎が建つ旧市街の中心であるスボルノスティ広場から石畳の通りをなだらかに下り王城へ至る途中、ヴァルタヴァ川に架けられた木製のラゼブニツキー橋を渡る。橋付近の河畔には、美味な自慢料理を「Today's Menu」に掲げた何軒かの良質なレストランがテラスを設けている。その他橋の周辺には、この絵画的な街を訪ねるツーリスト向けの小奇麗なプチホテルやペンションが軒を連ね、美しさを競い華を添える。 遥か西方に広がる波打つ草原の丘陵へ陽が沈み、旧市街の家々の窓に明りが灯り始める頃、趣のある古都の裏通りは一瞬だが時間が止まる。そして教会の塔も、磨り減った石の階段も、民家の扉も壁も、中世からのゴツゴツした石畳の通りも、老舗のレストランの古風な窓も・・・ あらゆる物が青紫色をした黄昏の柔らかいベールに包まれる。 西の空が茜色に染まった後、雲のない夜空にスポットライトの王城の塔が一段と映える。伝統的なレストランやカフェのカンテラに明りがほのかに灯り、人々を夢のような世界へ誘い始めた。気温が少し冷え込んできた初秋の宵、人通りの少ない石畳の古い通りを歩く時、中世の時間にさ迷い込んだような気がして、ふと後ろを振り返ったりして。ここはチェコの南部ボヘミアの古都、黄昏から幕が開くロマンティックな「物語」が始まるような気がして ・・・ チェスキー・クルムロフ観光局URL: http://www.ckrumlov.info/ |
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