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クレタ島 ザクロス宮殿遺跡 Zakros/ギリシア


ザクロス宮殿遺跡
クレタ島/1982年
  クレタ島の東端にあるザクロス宮殿と町遺跡は、海から平坦地面が急激に隆起し始める150m程内陸にある。
遺跡の直ぐ脇にはザクロス峡谷からの小川が流れている。この場所にミノア宮殿が建設された紀元前1600年頃には、当然のことに基礎部は小川の水面より高い位置であった訳であるが、ミノア時代以降、クレタ島東部地区にゆっくりとしたペースで地質学的な沈下現象が続いていることから、発掘当時、遺構は砂と水分で完全に覆われていた。この水分での保護ということが幸いして、現在遺構からほぼ完全な形で発掘された無数の貴重な品々を見ることができるのである。

  発掘はギリシア人プラトン教授を中心に行なわれた。小川の氾濫など、この宮殿における課題は、特に水との関わりが多く、高度な導水・排水システムや水槽、或いは泉室なども確認されている。
  遺構はクノッソス宮殿マーリア宮殿など他の宮殿遺跡に比べると幾分小規模だが、ミノア宮殿の特徴である中央中庭を持った宮殿部分と一般人の住んだ街が隣接する形で構成されている。特に中庭の西側部分が主要な施設で、王の居室や宝庫、儀式的な部屋などが配置されている。
  この宮殿は水没に近い状態であったことから、崩壊した後3,400年間も盗掘を免れた唯一の大規模遺跡で、泥レンガで仕切られた宝庫や聖所からは、有名な「水晶のリトン」や無数の宝物類、陶器類など、貴重なミノア文明の遺物が発見されている(イラクリオン考古学博物館在)。
  ザクロス宮殿遺跡への途中、丘の上のアノ・ザクロス村の道路脇から、小規模なミノア時代の邸宅遺跡が発見されている。遺跡では支柱や壁面などのほか、導水路装置も確認されている。
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