東京駅から中央線で新宿に向かっていたら、正面の席に夫婦連れの4人が座った。男二人は明らかにひとりは日本人で他のひとりは外人(多分フランス人)だが、女の方は両方とも日本人に見えた。男同士、女同士で会話をしているのだが、両組ともどうやら英語で話している。
その内、私は夫婦の組合せはどうなんだろうと思うようになった。女性は垢抜けして美人タイプと生真面目タイプの二人である。最初は生真面目タイプを外人の奥さんだと思った。何となく緊張しているのは未だ日本には慣れない所為だろう。美人の方はやたら良く喋っている。多分、日本のことを教えているのであろう。言語は殆ど英語で時々日本語が入っているようだ。
結局、最後まで分からなかったが、新宿で下車する時に分かった。美人タイプがフランス人の奥さんであった。
その後、新宿駅東口から出て、歌舞伎町に行った。其処では、警視庁の腕章を付けた屈強な警官が4人チームになって何組もが街の中の見回りをしていた。今にも不穏当な事件でも勃発しそうな雰囲気が漂っている。聞こえてくるのはあらゆる国の言葉、服装はサッカーのサポーターのものだ。
豚カツ屋に入った。ひれかつ定食を頼んだら、給仕係りは一旦奥に入った後、再び現れて
「フスのひれかつですか」と私に言った。
「「フスのひれかつ ?」
これまで聞いたこともないひれかつである。
3回訊き返して分かった。「普通のヒレかつですか」と言うことだった。給仕係は何処の国の出身か、日本人では無かった。だが、意志が通じた時、彼女の笑顔は明るかった。
02/6/4 17:59