プロローグ
いよいよ2001年の解禁を目前に控え、いやが上にも渓への思いは高まっていくのでありました。そんななか、友人のMaちゃんが、「テンカラ竿買ったんっすよぉ、解禁前にどこかいきましょうよ〜」なんていっちゃってるんで、「Maちゃん、去年つり始めて、まだブドウムシさわれないのに、テンカラって、1億8千万年くらいはやいんぢゃないの?」といってみたが、Maちゃん完全に上州屋のにいちゃんに洗脳されたらしく、聞く耳をもっていない。
どうやら、けっこういいテンカラ竿と、仕掛け一式、それに解説ビデオまで、ボーナス使って(なのに分割で)買っちまったらしい。
「さむいぞ〜」「今の時期テンカラはつれないぞ〜」と、ものすごい勢いで脅し、すかし、懐柔したが、本人の脳裏には、自分の投げた毛針に翻弄されてきらきらと輝きながら手元に飛び込んでくるヤマメやイワナが舞い踊る姿しか見えないようで、すでに目には無数のお星様が輝いている。
こりゃ〜イカン、かなり重度の急性釣り抑制不全症候群(略してアホアホ病:わたしもよくかかる)だ、はやく白昼夢から救わねば、と観念し、同僚を一人加え、神之川キャンプ場に釣行する事に決定。
ここはどこ?.....
すごい雪....
3人は、目的地に到着して、ただ呆然と立ちつくすのであった。
「やったー、ようやくスキー場についたねっ」って言ってるの誰だ。シャレにならんぞ。
愛川あたりから、いやな予感はしていたが、先週の積雪は予想以上にすごかったらしい。軽く100cmは積もっとる。もちろん、道路は除雪もされていて、車は問題ないが、釣り場は大変な状況。
「バカナガ無いとできないよ〜、4駆?、だったら入っていいから見てきてみな〜」管理お兄さんにいわれて、一番奥のイワナヤマメエリアに行ってみると、確かに途中かなりの雪道があって、広場は除雪されているものの、川岸の土手は大雪の山。こんなにスゴイとは思わず、あいにくバカナガは、筆者の分しか無い。
これが丹沢とは...。特に北側のカゲ
になるところは、雪が多かった。
常識人は、ふつうここであきらめるのですが、何せ脳の半分がテンカラバスに変化してしまっておよそ狂牛病脳味噌状態の末期釣り症候群のMaちゃん、驚くべきことを聞いてきた。
「この辺にバカナガ売ってませんかねぇ...」わたしは思わず「バカナガっていうか、チミがおバカ....」と言いたいのを必死におさえ...心当たりに行くことに。もちろんバカナガは売っていないが、ゴム長くらいは 売ってるだろう。
てな感じで、近所の雑貨屋さんでゴム長を入手し、 なんだかんだで2hくらいロスしながら、ようやく今年最初の渓流釣りとなった。
始末
そういう状況なので、客は他に3組くらいしかいなかった。
ちなみに、ここは釣り方は自由なので、今回筆者はエサ、Maちゃんはエサとテンカラ、もう一人の同僚はルアーという、3人が同じエリアで釣れるのがよい。丹沢あたりでは、こういうところって結構すくないんですよ。
わたしの仕掛けは、6.2m竿に0.25通し、アマゴ半スレ6号に、エサはブドウムシ。
朝のバタバタで「イクラ買うの忘れた」とちょっと不安だったが、ここはいつもブドウムシがいいので、「まあいいか」とスタンバイ。
実釣開始11:00AM、気温は比較的上がってきて、5〜6度くらいであろうか、天気も雲一つない快晴だ。だか、やはり水温は低いのか、あれだけじゃばじゃば放流してもらった(1つの大たまりに3人分)のに、反応はいまいち。それでも粘って、流れ込みから掛け下がりを、底を叩くようにしていると、クンクンとようやくアタリ。今年第一号は、スレでかかったきれいなヤマメ。たしか去年もスレだったような...
2001年初ヤマメたち。色が濃い。
午後になると、ボチボチ釣れてきた。途中食事を挟み、飯当番に変身したりして時間をロスしたが、
5匹あげたので、装備を解いて、気楽に釣っていると、Maちゃんが
「やっぱりエサっすかね〜、ブドウムシっすか?」とすり寄ってきたので、
「テンカラは....?」とシラを切っていると、「...つけて...」とハリとエサ箱をさし出してきた。
「高いテンカラ竿どうした?」「いや、やはり水温が気温で喰い波が二枚潮で...」と様子が変。
Maちゃん、テンカラを振る。必死に振る...
Maちゃん、天を仰いで何を想う...
「チミを今日から"ヘタレのMaちゃん"と呼ぶが良いか?」「苦しからず」
なんてやってたら、わたしの目印が消えた。「へっ!! Maちゃん、エサつけてやるから、タモ貸して。」
結構大きそうだ。わたしはタモを持っていなかったので、ゆっくりと岸に近づけ、捕ってもらった。
34cmイワナ。
あがってきたのは、34cmのイワナ。やせていたので、そんなに重くなかったが、
なんかいい気分になって、この日は竿をたたんだのでした。
この日の結果は、20〜23cmヤマメ5匹、34cmイワナ1匹。
もう一人の同僚は、ルアーで狙って、20〜23cmヤマメ3匹。
解禁の雪中行軍訓練にもなったし、筆者的には大変おもしろかったのでした。
Maちゃん、あのとき無理矢理、「釣りましょうよ〜」といってくれて、
どーもありがとう。
イワナは、自宅で刺身にしておいしくいただきましたよ〜ん。
1日おいた方が、より甘みが増しておいしかった。
えっ? Maちゃんの釣果は?.....
それは、本人にお聞き下さい....
 Maちゃんがエサであげた、25cmイワナと20cmヤマメ。まあ、良かったぢゃないの。Maちゃん。
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