へろへろ渓グルメツアー 2001,09,1〜2
美渓の風景  朝日が射し込む渓の風景に、思わず見とれてしまいました。


プロローグ

 とうとう渓流釣りにいける期間も1ヶ月を切ってしまいました。本当に早いものです。つい先日紅白歌合戦を見たと思ったのに、もう秋だ〜。秋といえば、食欲の秋。てなわけで今回は、渓で思いっきりグルメになりきろうということで(おいおいそんな計画ぢゃあなかったぞ、こら)、渓グルメツアーに参加してきました(渓グルメツアーだったの??)。
「渓で旨いものを食おうと思ったら、どうすべえ」と真剣に考えたところ、渓道楽の事務局長T様の顔がふと浮かんだのでありました。以前お会いしたときに、「いつでも声をかけてくださいね〜♪」と言ってもらったのを思い出し、「へっへっへっ、こんどどこか渓に入ります?? もしよかったら、誘っていただけません???」なんていうC調なmailをお送りしたら、なんと返事があって、意外にも快諾いただけました。ただ、そのときは、「歩きで5〜6時間、懸垂下降あり」ということで、ちょっと(かなり)ビビッて、そそくさとエイトカンなどを買いに行ってしまいました。しかし日程が近づくと、T氏から、「3Bさん、行き先決定しました、ザイルもエイトカンも要らない道つき3時間歩きのルンルンコースですよん♪」というお知らせをいただき、真剣に「あぁ〜、よかった〜」と思ったものです。これは、「最初にビビらせて、あとで安心させて勧誘する」というT氏の高等戦術であったことはいま思えば明白で、要するにワタクシは「飛んで火に入る夏の虫」ですな。

まあ、とにかく不安と楽しみが交錯する中でいよいよ出発の夜を迎え、T氏に拾っていただく約束の某居酒屋さんで合流し、20:30に出発。途中、渓声会「夏の虫2号」Y氏をサービスエリアでピックアップし、あとはひたすら車止めへ...。途中ラーメンで腹ごしらえし、到着は2:30くらいだったでしょうか。仮眠となります。ZZZzz....


ヘ〜ロヘロ〜のバ〜テバテ

いよいよ出発 夜が明けた...

明け方5:00、後発の渓道楽部隊のデリカが到着し、全員集合です。みなさん同場所に来られた前回は、ほかにもたくさん釣行者がいたと言うことですが、今回は我々だけのようで、一安心。「では、しゅっぱ〜つ」の合図で、一路テン場を目指し山越え開始です。この瞬間まで、ワタクシは大した不安はなく、調子に乗ってトップなんかをやっていました。道もはっきりしてるし、緩やかな降りだし、ほんとにルンルンだね〜、などと思っていたら...。「道違いますねぇ」というT氏の指摘。どうやら半分くらい戻って、泥坂のイバラ藪を急登するのが正しいらしい。ゲロゲロ。すでにこの急登で息が上がり、下半身がムズムズして、不覚にも雉を撃ちたくなってしまいました。すでにこのテイタラク、後発隊のI隊長、N氏、K氏に変なところで追いつかれてしまいました。
ここからは、ひたすら「ひぃ〜」「もう帰ろう」「でも弱音は吐けないでしょう、みんないるんだから」「でもやっぱり帰ろう」というだいたい4パターンの単純な思考に絞られ、それが数秒間隔でグルグルと繰り返し浮かんでは消え浮かんでは消えていきます。ヘロヘロです。結局みなさんに必要以上の休憩時間を提供しながら、4時間ちょっとかかってようやくテン場に到着です。

 もうだめ..............。 へろへろ


テン場 はぁぁぁぁぁ、やっとテン場だー。

 しばらく、水場の沢に浸かりながら、「あぁ、もうダメ、釣りなんかできない」と思っていると、そんな気持ちを鋭く読んだY氏が、「さあ釣り釣り」と元気づけてくれました。なんとか立ち上がってテン場の設営をちょっとだけ手伝い(みなさんすみませんでした...)、上下流に分かれて釣りの開始です。不思議なもので、竿を出すと元気がだんだん戻ってくるのは、釣り人の性でしょうか...。やっぱり病人なんですね。私とY氏は、上流の支流に入り、T氏が入った沢の出会いで14:00集合と言うことでつり上がります。そう、今回はグルメツアーではなくて、「移植放流」という大事な目的があるのです。うまく種魚が捕れれば、ここでT氏と落ち合い、沢の上流に放流しようというのです。

絶景辛い行程だが、すばらしい景色が少し元気にさせてくれた。


 初めて入った本格的な源流、どんなお魚ちゃんに会えるのか、と思うと、さっきまでのヘロヘロはもうどこへやら、ひたすらポイントに竿をいれます。何匹かチビを掛け、数回良型をナチュラルリリース(相変わらずヘタクソで...とほほ)して、いよいよ目的の支流に入りました。時々サッと魚影が走るのがみえて、期待に胸がふくらみます。幾つ目かの淵で、ちょっと一服しようと思ってチョウチンの仕掛けを入れたまま竿を倒木に立て掛けてタバコに火をつけると、なんか竿先がピクピクしている。仕掛けの先を見ると、なんと!! イワナちゃんが自分で掛かっちゃってるぢぁあないの!!イワナちゃん自分で掛かっておきながら、あわてて淀みに逃げ込もうとしている。こちらもあわてて竿を立て、Y氏にタモで捕ってもらいました。初めて見る、天然イワナの良型に、しばらくうっとり見ほれていました。

 初めて手にする源流のイワナちゃんにウットリしてしまった。 イワナ


テンカラ源流界の伝説の人・S翁からいただいたというテンカラで、良型をつり上げたT氏。彼は、翁の三百ウン十番目の弟子だ。


 Y氏に、川のお恵み。 Yokoさんイワナ


なんて綺麗なんだろう。来て良かった〜、とほんとに思いました。Y氏も良型をつり上げ、時間が来たので集合場所に戻ります。


テン場にて...

沢の出会いにつくと、T氏がすでに待っていました。釣果は、残念ながら移植放流するには充分なものでなく、とりあえず数尾だけ生かし魚籠にいれて、テン場まで戻ることにしました。しばらくすると、下流に入っていた渓道楽エキスパートの「オカズ隊」の3人が、楽しそうに淵を泳ぎながら戻ってきました。本当に楽しそうな顔をしてましたよ。
下流隊もオカズ確保はばっちりでしたが、放流には及ばず。残念ながら今回は移植放流は断念する事になりました。しかしながら、この後は噂に聞いた「正調・源流酒場」の始まりです。いよいよみなさんの渓料理がいただけると思うと、もううれしくて。

「たき火の熾し方はですね.....」
「飯を堅めに炊くには...」
T氏が、いろいろ丁寧に教えてくれて、私はいちいち納得するばかり。ああ、「この嘘つき営業マン!!」なんておもってゴメンね、Tさん!!
明るいうちから飲み始めていましたが、薄暗くなってきて、I隊長から「もうたき火を始めてよろしい!!」という合図がだされ、待ちに待ったとばかりにみんなでたき火をおこす。いやぁ、いーですねー。もう、火を見てれば、何時間でも黙っていられます。
ここで、ワタクシ的には重要な目的であるグルメ三昧の始まりです。まずは、I隊長自ら「度肝を抜くうまさ」というふれこみで、「隊長風渓ピザ・チーズダブルトッピングね!! ダブルよ!!」の登場です。
それから、隊長&N氏による「野菜ウインナー炒め」、K氏はおもむろにフライパンを取り出し、「龍児風激ウマ酢豚」、そして不肖ワタクシの「牛肉とチンゲン菜のオイスターソース炒め」など、次々に料理が....。

        チーズはあくまで多めに!! ピザ


たき火焚き火は、体と心を両方暖めてくれます....


「ほんとに来て良かった〜」と再び感じたのですが、メインはこれからです。T事務局長による、「イワナのちらし寿司」の登場だ〜!! とったアラは、もちろん「アラ汁」です。「みそ奉行」の異名を持つN氏に、持参の味噌と鷹の爪で、絶品に仕上げていただきました。

チラシ寿司イワナちらし寿司。言葉になりません....


 アラ汁。出汁がでて、抜群の味。最高。 アラ汁


これはもう食べたものにしかわからん。ほんとにマイウ〜。表現しようがないので、コメントを控えさせていただきます。とにかく、このままずっと続けばいい、と心の底から思う渓の宴が続きました。満月が私たちをあきれて見下ろしていました。

お月様月齢は満月らしい。休み無く飲んで食う私たちに、「ちみたちね〜」と言っているようです。



−始末− う〜ん、また来ちゃうんだろうな〜( ̄〜 ̄;)

翌朝は、寒くて目が覚めました。なかなかテントからでられません。さすが深山幽谷、9月になればもう完璧に秋ですね。
撤収前に、朝の腹ごしらえです。またまた一番の寝坊でよたよたとテントからでると、なんとまたまたすばらしい朝飯の数々。まずK氏による「龍児風オムライス」。そして、味噌奉行N氏による、「十八番豚汁」。まさに「渓グルメツアー」(だからそうじゃないって...)を締めくくるにふさわしい朝食となりました。みなさん、本当にごちそうさまでした。

景色本当に、心の底から気持ちの良い瞬間です。


今回の釣行では、T事務局長を始め、渓道楽の皆様、Yさん、いろいろ大変お世話になりました。おかげさまで、すごく良い経験ができたと思います。今後は、もうちょっと鍛えて、またまた是非挑戦したいと思います。
綺麗な山と水とすばらしいイワナちゃんたちに逢えた、とても苦しかったけどその分感激の大きい、ちょっと大げさですが、今後の人生をちょっと変える可能性のある釣行でした。本当にありがとうございました。 


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