あ、
いわば肉体を離れ、ひたすら新しい棲み家を求めて
漂泊しつづけていた彼の精神が、
いまこの遥かな異域において、
はじめてその肉の衣を見出したともいえる。
(中略)
だが、それにしてもこの妖しい美は、(中略)
まるで一種不気味な神聖さをすら湛えて、
近づきがたい、険しい岩礁に結晶しているのだった。
サマセット・モーム「月と六ペンス」より
(2002年10月 フランス領ポリネシア・ソシエテ諸島)
copyright(c)
2000-2002 Metha Ibeloshvili all rights reserved. 無断転載・引用は固くお断りします。