くるみ割り人形 【The Nutcracker】


チャイコフスキー作曲 マリウス・プティパ台本

毎年、クリスマスの時期に公演されることの多い演目。というのも、クリスマスの夜の出来事を描いたストーリーだからです。にぎやかなバレエで、初心者にとっても見やすい演目です。
ストーリー

第一幕
 クリスマス・イブの夜が舞台。幕が開くと、主人公クララの家にパーティーのお客が次々と到着する場面から始まる。次にパーティ会場である居間の場面に移り、大人、子供それぞれが楽しそうに踊っている。そこへ人形使いドロッセルマイヤーが到着し、子供達に次々と手品を見せる。アルルカン、コロンビーヌ、アラビア人形などが登場してエキゾチックな踊りを披露する。そしてドロッセルマイヤーは子供達へクリスマスプレゼントを渡し、クララにはくるみ割り人形を贈る。この人形は醜かったが、クララはなぜか気に入る。それを見た弟フリッツはそのくるみ割り人形を欲しがり、取り合っているうちに人形は壊れてしまう。パーティはお開きとなり、静かになった家の居間の場面に移る。
 クララは、壊れたくるみ割り人形が気になって、夜中に起きて居間へやってくる。すると、突然クリスマスツリーが大きくなり(=自分が小さくなり)、ねずみの大群がおもちゃの兵隊と戦争を始める。クララがこわがっていると、ドロッセルマイヤーが人形の兵隊を連れてあらわれ、その指揮は例のくるみ割り人形がとっている。ねずみの王様とくるみ割り人形の戦いが繰り広げられる。クララはスキをみてスリッパを投げ、ねずみの気をそらしてくるみ割り人形に勝利をもたらす。すると、くるみ割り人形は王子の姿になり、クララにお礼を言って雪の森を通りクララをおとぎの国に連れて行く。

第二幕
 おとぎの国に着くとねずみの残党が襲ってくるが、王子が軽々とたたきのめして勝利し、祝宴が開かれる。おとぎの国の女王・金平糖を始めとした、たくさんのおとぎの国の住民に迎えられる。
 クララは席をあてがわれ、各国の民族舞踊が繰り広げられる。スペインの踊り、アラビアの踊り、中国の踊り、ロシアの踊り(トレパック)、芦笛の踊り、フランスの踊り、花のワルツなどなど。最後には金平糖の女王と王子のグラン・パ・ド・ドゥが繰り広げられる。クララは踊りを披露して歓迎してくれたみんなに感謝する。しかし、ふと気づくとそこはおとぎの国ではなく、自分の居間の家であった。すべてはイブの夜のクララの夢だったのである。


見どころ

くるみ割り人形はチャイコフスキーの作曲した3大バレエの中でも特に音楽が優れているといわれます。踊りも楽しいのですが、誰でもどこかで耳にしたことのある明るく楽しい音楽を堪能しましょう。

第一幕
☆まず、ドロッセルマイヤーが見せる人形の踊り。大きな箱から次々と出てくる人形達の踊りは、どれも個性的なおもしろい踊りです。
☆クリスマスツリーが大きくなる舞台仕掛け。
☆雪の森での雪の精たちの踊り。白いきれいなチュチュを着た雪の精が雪の舞う中で踊り、幻想的。雪の女王はソリスト級のバレリーナが踊るので、みごたえあり。

第二幕
☆各国の民族舞踊。ここで使われる音楽はそれぞれが良く知られたメロディです。
☆花のワルツ。ピンク色のチュチュを着た花の精たちが華麗な踊りを繰り広げます。
☆金平糖の女王と王子のグラン・パ・ド・ドゥ。金平糖のソロは音楽も有名。