パキータ 【Paquita】


振付 マリウス・プティパ
音楽 レオン・ミンクス
初演 ロシア帝室バレエ団 1847年

オリジナル・ストーリーは、ジプシー娘パキータとフランス軍仕官ルシアンの恋を描いた全幕もの。(全体は失われ、最終幕の舞踏会の場面のみが伝えられていましたが、パリ・オペラ座でラコット版パキータとして復元され、全幕上演された映像がDVDにもなっています)。舞踏会の場面の上演の際は、衣装は通常、コールドが赤系のクラシックチュチュで、主役パキータとリュシアンは白系。全体的に、華やかで楽しいバレエです。ガラコンサートで上演されるほか、発表会でもいろいろにアレンジしてよく上演されます。
ストーリー・見どころ(舞踏会の場のみの上演)

特に決まったストーリーはなく、ディベルティスマンとして上演される場合。

@マズルカ
1881年にプティパが新たに子どもが踊るように振付けた場面。現在では、上演される際はあまり踊られることはない。見たい人はワガノワ・バレエ学校のビデオをチェック。

Aアントレ
4人ずつコールドが登場したあと、ソリスト、主役パキータと続いて登場。華やかな導入部。

Bアダージョ
斜め一列に整然と並んだバレリーナたちを背景に、ルシアン役の男性ダンサーが登場。パキータとルシアンによるパ・ド・ドゥが踊られる。コールドたちの踊りやフォーメーションも見ごたえあり。

Cアレグロ
再び元気な曲に戻って、まずはコールドによる踊り。その後、ソリストが登場して技を披露する。パキータとルシアンは出てこない。

Dバリエーション
 ソリスト、パキータ、ルシアンがバリエーションを披露。まずは女性二人+ルシアンによるパ・ド・トロワ。アントレ、バリエーション、コーダの構成になっている。そのあとは、ソリストのバリエーションがいくつか続いた後、パキータのバリエーション、ルシアンのバリエーションとなる。
 この場面で踊られるバリエーションは、バレエ団によって数も違うし、内容も異なるが、パキータとルシアンのバリエーションのほか、たいてい入ってくる定番バリエーションが3〜4つくらいある。ソリスト級が踊るにふさわしい高度な技の入ったバリエーションばかりで、見ごたえあり。

Eコーダ
全員出演で最後の締め。パキータ役のバレリーナは32回フェッテを披露する。ルシアンもソロで踊る場面がある。


ストーリー・見どころ(パリ・オペラ座による全幕上演)

ラコット版の全幕バレエ

第一幕
第一場
 ナポレオン軍占領下のスペインが舞台。フランス軍の仕官リュシアンは、前フランス総督の慰霊碑を建てるためトゥロー渓谷を訪れるが、そこでロマ(ジプシー)の娘パキータと出会う。美しく、素晴らしい踊りを披露するパキータにリュシアンは恋をしてしまい、パキータもリュシアンに惹かれる。しかし、ロマのリーダー、イニゴはパキータを愛しているため嫉妬し、フランス人統治に不満を抱く知事ドン・ロペスにリュシアン殺害を持ちかける。

第二場
 街の酒場で、イニゴがリュシアン殺害の計画を練っている。イニゴは、酒に毒を混ぜてリュシアンを眠らせ、その隙に仲間を手引きして彼を殺害する計画なのである。パキータは、物陰でその陰謀を立ち聞きしてしまう。そこへ、リュシアンがやってくる。パキータは、リュシアンを救うため、イニゴを踊りに誘って、気をそらせたところでグラスを取替え、イニゴに毒入りの酒を飲ませて眠らせてしまう。リュシアンとパキータは暖炉に隠れ、追っ手から逃れる。

第二幕

サラゴーサのフランス総督の館で開かれている舞踏会の場面から始まる。パキータとリュシアンが登場し、知事ドン・ロペスの策略を皆に告げる。陰謀が暴かれた後、パキータが身に着けているメダルがフランス総督の目に留まる。それは、パキータがフランス総督の娘であることを示す証拠であった。晴れて、パキータは貴族の娘であることが判明し、リュシアンはパキータに求婚、二人は結ばれる。

最後の結婚式の場面で、ガラ公演で踊られる舞踏会の場が繰り広げられます。