ライモンダ 【Raymonda】


曲:アレクサンドル・グラズノフ
版:プティパ版、ゴールスキー版、ラヴロフスキー版、セルゲイエフ版、グリゴロヴィチ版

日本のバレエ団で上演されることはあまりありません(新国立劇場バレエ団はレパートリーのひとつにしています)が、最後の結婚式の場面で踊られる主役二人のグラン・パ・ド・ドゥ、そしてその中のライモンダのヴァリエーションは有名。
ストーリー

第一幕
 中世フランスのドリ(ドリス)伯爵婦人の家。伯爵夫人の姪であるライモンダは、騎士ジャン・ド・ブリエンと婚約している。ジャンは十字軍の一員として(または単にハンガリーへ)遠征することになり、ライモンダにしばしの別れを告げに来る。ジャンはライモンダにスカーフを贈り、屋敷をあとにする。
 ライモンダはジャンに会えず気落ちしているのを見て、友人たちが慰めにやってくる。(この屋敷の場面で、アブデラクマンが登場する場合もある)ひとしきり踊ったあと、ライモンダはリュートを弾いて気持ちを紛らわせるが、贈り物のスカーフを持ったまま、そのうち眠ってしまう。すると、夢の中にジャンが現れ、ライモンダは幸せな気分でジャンと踊り、愛を確かめ合う。ジャンの幻影が姿を消すと、サラセンの首領アブデラクマンが現れ、ライモンダに愛を告白する。再び目を覚ましたライモンダは、ジャンを想い、一人たたずむ。

第二幕
 伯爵夫人の家では、豪華な宴が催されている。招待客の中に、アブデラクマンもいた。美しいライモンダに懸想したアブデラクマンは、豪華な贈り物を次々と示し、結婚を申し込む。しかし、ジャンを愛するライモンダは拒絶する。アブデラクマンは、配下の踊り子たちに踊りを披露させ、ライモンダを誘惑する。それでも応じないライモンダを腕ずくでさらおうとしたとき、ジャンが帰還する。アブデラクマンとジャンは一騎打ちを行い、ジャンが勝利する。アブデラクマンは瀕死の傷を追い、それでもライモンダに愛を求めるが望みはかなわなかった。
 決闘に買ったジャンとライモンダは、ドリ伯爵夫人から結婚の許しを得る。

第三幕
 ライモンダとジャンの結婚の宴が豪華にとり行われる。多くの人がお祝いにかけつけ、踊りが披露される。

見どころ

第一幕
 スカーフを持って踊るライモンダのヴァリエーション。夢の中でのジャンとのパ・ド・ドゥ。

第二幕
 アブデラクマンの演技。強引さと、ライモンダを深く愛する純粋さを兼ね備えた魅力的な首領を演じているかどうか重要なポイント。

第三幕
 ジャンとライモンダのグラン・パ・ド・ドゥ。ライモンダのヴァリエーションは、手を打ち鳴らしながら踊るエキゾチックな音楽の踊り。前半は似たようなメロディーの繰り返しが続くため、緩急をつけ情緒たっぷりに踊らないと、見ているほうは飽きてしまう。