眠れる森の美女 【The Sleeping Beauty】
チャイコフスキー作曲
版:プティパ版、ニジンスカ版、ニコライ・セルゲイエフ版、コンスタンチン・セルゲイエフ版、 ヌレエフ版、マクミラン版、グリゴローヴィチ版、ハイデ版
チャイコフスキー三大バレエの一つ。豪華な舞台とみんなに馴染みのあるストーリーで人気の演目です。プリマの踊るオーロラは難役と言われ、愛らしく華やかな雰囲気と正確でレベルの高いテクニックが必要です。
プロローグ
舞台は17世紀の架空の国フロレスタンの宮廷。王と王妃の間に待望の子ども、オーロラ姫が生まれ、洗礼式が開かれる。式典長カタブラッド(カタラビュッド)は繰り返し招待客リストをチェックしている。王と王妃が登場し、洗礼式が始まると善の精リラに率いられ、妖精5人が次々と王女に祝福を送る。5人の精は「やさしさ」「元気」「気前よさ」「のんき」「勇気」といった人生に必要な性格を体現しており、それぞれがオーロラにそれらの性格をプレゼントする。
華やかに進行する式典の途中、突然舞台が暗転して悪の精カラボスが登場する。彼女は洗礼式へ招かれなかったことに怒り、オーロラに16歳で糸紡ぎの針に刺されて死ぬという呪いをかける。人々は不吉な予言に嘆き悲しむが、リラの精が、死ぬのではなく100年の眠りにつくよう呪いを緩和する。王と王妃は国中に糸紡ぎ禁止令を出す。
第一幕
オーロラ姫の16歳の誕生パーティーの場面。禁止されている糸紡ぎをした娘達が罰せられた後、宴が始まり、村娘たちが大きな花輪を手にして「花のワルツ」を踊る。そこへオーロラ姫が舞台中央の階段を優雅に駆け下りてきて、ヴァリエーションを披露する。続いて4人の貴公子がオーロラにバラの花を捧げて求婚する「ローズ・アダージオ」が踊られる。この後、舞台のはじから貧しい老婆の変装をしたカラボスが現れ、姫にバラの花束を贈る。姫はうれしそうに受け取ってワルツをおどるが、花束に仕込まれた針を指に刺してしまい、予言どおり眠りに落ちる。哄笑して去るカラボスに続いてリラの精が現れ、見守る中宮廷の人も眠りに落ちる。
第二幕
100年の歳月が流れた後の森の中。デジレ王子は友人や貴婦人に囲まれて狩りから帰るところである。王子がひとりになったところにリラの精が現れ、王子にオーロラ姫の幻影を見せる。王子は美しい姫に心惹かれ、リラの精とともに姫のもとに向かう。途中、カラボス一味が邪魔をするが、見事打ち倒して姫の眠るベッドにたどりつく。王子が口づけをするとオーロラは目を覚まし、宮廷の人々も眠りから覚める。
第三幕
オーロラ姫とデジレ王子の結婚式。結婚を祝福して数々の童話の主人公達が現れて踊りを披露する。フロリナ王女と青い鳥、長靴を履いた猫と白い雌猫、赤頭巾とオオカミ、宝石の精(金、銀、サファイヤ、ダイアモンド)などである。これらの踊りの後、いよいよオーロラ姫とデジレ王子のグラン・パ・ド・ドゥが披露され、踊り終えた二人のもとにリラの精が現れ、結婚を祝福して幕。
プロローグ
☆5人の妖精がそれぞれの体現する性格を表した踊りを披露する場面。
☆リラの精のバリエーション。
☆悪の精カラボスの演技。これが迫力不足だと舞台全体が説得力を失ってしまうので重要です。
第一幕
☆村娘達が花のアーチを持って踊る「花のワルツ」。これはチャイコフスキー音楽の中でも有名なので、音楽も堪能しましょう。
☆なんといっても「ローズ・アダージオ」。4人の王子に手をとられてポアントで後ろアチチュードを保つ場面は、すぐれた技術がなくてはできないパレリーナにとっての難所。見るほうもついバレリーナのバランスに目がいってしまいがちだが、ここはオーロラの愛らしさやたおやかさ、まだ16歳の少女の初々しさといった表現もよく見たい。
第二幕
☆王子がオーロラ姫の幻影に魅せられつつ踊る場面(パノラマ)。コール・ド・バレエの美しさとあいまってとても幻想的で印象的な場面です。
☆王子が姫に口づけするところはやはり定番の名場面でしょう。一瞬で終わるけど(笑)
第三幕
☆童話の主人公達が繰り広げる踊り。特に、フロリナ王女と青い鳥のパ・ド・ドゥは有名で、技術の高いダンサーが任命される役です。見ごたえがあります。
☆王子と姫のグラン・パ・ド・ドゥ。特に、姫のヴァリエーションはコンクールでもおなじみの愛らしい踊り。
そして、全体を通してリラの精の演技は重要です。リラのやさしく、それでいて威厳があり、きっぱりといさぎよい役どころがきちんと表現されているかどうか、これは舞台成功の大きなカギです。
余談:
第3幕の「フロリナ王女と青い鳥」は、オーノワの童話「青い鳥」をもとにしています。青い鳥に変えられた王子とフロリナ王女の恋物語です。白い猫もやはりオーノワの童話がもとで、猫に変えられてしまった王女が王子に助けられるというお話。
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