いつかヒマな日の首都高

 

仕事と学校を兼ねている都合上、あまり平日の昼間からノンビリすることはできない私だが、どういう偶然か、仕事はほとんどやることがなく、午前中に早退。学校は最初の一限が休講という偶然に恵まれ、久々の午後の自由時間を手に入れた。ここぞとばかりに数週間エンジンを掛けていないCBR600RRのカバーを外し、特に目的地を定めることなく、羽沢ICへ向かった。
第三京浜に入り、スロットルを捻る。NC30に乗った時からか、盆栽マシンを保護することに必死になり過ぎ、バイク本来の楽しさを忘れかけていた。それを戻すための一捻りだ。途中、都筑PAに立ち寄る。平日の2時、二輪用スペースにいるのはバイク便が数台といった程度だ。三京を最後まで走りきり、玉川ICから環八に入る。数日前に交通安全週間は終わっているのだが、所々の交差点で白バイが目を光らせている。このような取締りには相変わらず憤りを感じる。

大渋滞の環八から、これまた大渋滞の国道15線へ。横浜〜東京という関東の二大都市を結ぶ一級国道にも関わらず、京浜急行線の踏切が堂々と道路を遮っている。長い信号待ちで堪らず冷却ファンが回りだす。しばらく開きそうにないのでイグニッションをOFFにする。これが東京におけるSSの乗り方か…

大森で環七、羽田方面へ。すぐ上空をJALの旅客機が通過していく。ここでは当り前の風景だが、その姿はやはり圧巻だ。二つの長いトンネルを抜けて、テレコムセンターを左に折れる。次の交差店を左に折れると、某掲示板で話題の青海南ふ頭公園、通称エバーグリーンが現れる。エバグリ自体は企業名だが、この公園のイメージに相違ない愛称である。

束の前の一服、時計を見ると既にもう午後4時を回っていた。残り3時間、特に行く場所はないので、近くのライコランドに向かった。平日の昼間だが、駐車場にはバイクがちらほらと止まっている。全くこんな時間にこんなところで油売ってる奴がこんなにいるのか…って自分もか。

そろそろ新しいレザージャケットが欲しいところだったが、給料日前なので我慢しておこう。ライコランドを出る。同じ道で戻ろうと海底トンネル方向に向かうが、メガウェブ前の交差点にある案内標識に記された緑のマークに誘われついつい右折、台場ICより首都高に入る。長いICを上ると、直後にレインボーブリッジ、風が強い…600RRは以前のレプリカに比べ、カウルが明らかに小型化されており、ライダーは前からの風にネイキッド並の抵抗を受ける。だからと言って横風に強いわけでもない。SS乗りの宿命であろうか。もとい、それを求めるのが、バイク乗りの本質であるのだろう。

芝浦PAへ、さすがにこちらは仕事と思わしき車が数台止まっている程度。予想していたとはいえ、自分以外誰もいないというのは、やはり面白いものではない。かなり時間が押し迫ってきたが、台場ICから入ったという都合上、強制的に深川線を回らなければならないため、銀座方面へ。交通量はそこそこだったが、さすがにこの時間帯に鬼すり抜けはナンセンス。素直に交通の流れに従う、それでも、さすがに箱崎JCTの渋滞だけには業を煮やしたが…。

湾岸線も流れているとも止まっているとも言えない微妙な流れ方だ。しかし、今日はそれが目的で来たのだ。速く走る必要などない。”走る”ことを純粋に楽しめれば、それでいいのだ。

午後6時前、大黒PA。この頃、長くなってきた日も夕暮れになってくる。この場所から見ると、首都高の景色としての芸術性がよく分かる。東京オリンピックの際、首都高は道路建設の分野で、日本の高い技術を象徴したとされている。まさに納得の光景だ。っとは言っても、ここが出来たのは大分後だが…

PA内でラーメンを食する。この辺ではどこのPAに行っても、置いてあるメニューは大体同じものである。しかし、肝心なのはメニューの種類や味より、そこから見える景色にあると言える。

残り1時間。大黒PAを出発、横浜ベイブリッジから狩場線へ。トラックの列に沿う。みなとみらい方面へ。みなとみらい21のビル群を見上げた後は、横浜駅を見下ろす。この辺りは景色の変動が余りにも激しい。東神奈川ランプで首都高を降り、午後7時15分、帰宅し学校へ向かう。

 

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