劣化ウラン弾は核分裂や核融合のエネルギーを破壊に使うわけではないので, 核兵器ではない.
推奨リンク.
2ch掲示板の軍事板での簡潔な概要;
- 796 名前:名無し三等兵 投稿日:04/04/21 22:09 ID:???
- >>793
まとめ。
・装甲を貫くにはベストの素材。
・標的に当たると焼夷効果がある。
・放射性物質としての害は賛成派が言うほど少なくはなく
反対派が言うほど大きくも無い。
・重金属としての被害は有ると思われる。
・戦闘時にエアロゾル化するので風に乗って広がってしまう。
・コストが安いというのはウソ。安いのはDUとWを比べたとき。
完成品にはコストのメリットはあんまり無い。
・中国、ロシアあたりがWの産出国なので米はDUを使うと考えられている。
ちょっと補足すると, エアロゾル化した劣化ウラン弾が風に乗って広がる分は あまり心配はいらないと思う.それが広く拡散すると, 結局土壌中や海水中の天然ウランに埋没してしまうと考えられるため.
海水中には海水1tあたり2mgのウランが溶けこんでいる. 潮風もある程度ウランを含んでいる.言わば, 地上の生き物はある程度のウランの微粒子と共存して生きている.
劣化ウラン弾の使用で一番問題なのは,高い純度のウランの塊を 土壌中をはじめ環境にばらまくことだと考えている. このような状況は自然界にこれまでなかった.
これがどのような問題を引き起こすかは,誰にも分かっていないため, 調査・研究が必要.
ただし,戦争は様々な化学物質を環境にばらまくことになるから, ウランだけを特別視するべきではない.有害であると疑われる物質は, どれもそのリスク相応に調査・研究を行うべきだ.
大久保義信:『徹底分析戦争映画100!バトル&ウエポン』(光人社)から.
この本自体は大変面白い.ただちょっとだけ指摘.
「劣化ウランとは、ウラン燃料の製造や燃焼後に残る滓のことで」(P.44) とあるけど,「燃焼後に残る滓」,つまり炉心から取り出したウランは さすがに劣化ウラン弾の材料には使われない.
「残る滓」っていう表現が適切でない.
天然ウランの中で核分裂物質U235の占める割合は0.7%と言われる.
濃縮ウランはU235の割合が3-5%,劣化ウランはU235が0.25%以下というから,劣化ウランのU235が0.25%として 濃縮の過程で天然ウランのうち84%〜91%が劣化ウランになる計算になる. 要するに本体より滓の方が5倍〜10倍ぐらい多い.
だから余ったウランを兵器として再利用しようという話になるわけで, 使った後の汚染された核燃料をわざわざ使うということはない.
もっとも,こういう話もあるのだけど.
アメリカ軍は、劣化ウラン弾と称して、 プルトニウム混じりの回収ウラン弾も撃っていた。 これはコソボ、ボスニア・ヘルツェゴビナの例だ。 アメリカ軍は、実際に一部だけ事実を認めた。
「アメリカのケンタッキー州パデューカ市郊外にあるウラン濃縮工場で、 一九七〇年代に回収ウランを最大五〇%使った時期があった。 したがって、プルトニウムが出てきても不思議ではありません。 しかし、プルトニウムの被爆量は、 全体のウランの一〇〇〇分の一から一〇〇分の一の間ほどしか寄与しないので、 もともとの劣化ウランであるウラン238の放射線量に比べてそれほど 際だった高いものにはなりません」という言い訳をしている。
山崎久隆氏のコメントを割り引いて解釈すると, 「1970年代にうっかり回収ウランを使っちゃいました」っていうこと. プルトニウムがもったいないなぁ.
劣化ウランはウラン235と異なり、 核分裂は起こさないし、放射線もごく ごく微量だが、政治的理由から使用し ているのは英米だけである。また、影 響はないとはいえ、実戦では集中的に 撃ち込まれて粉塵が飛び散るわけで、 攻撃機の機関砲弾として劣化ウラン弾 が使われたボスニアでは、平和維持活 動から帰還した兵が、白血病やがんを 発症する「バルカン症候群」が問題に なっている。
これもおかしい.ウランと白血病やガンの相関は証明されていない. 平和維持活動から帰還した兵の中にはそりゃ白血病やガンにかかる人もいるだろう. 日本人だって白血病やガンにかかる人はいるわけで, 「バルカン症候群」が(実際にそういう現象があったとして)ウランの せいだと決めつけるのは早計だ.
現行のGBU-28やEGBU-28,GBU-37というBLU-113弾体を使った貫通爆弾については, 劣化ウランを使っているという情報はない.
『軍事研究』2003年5月号にはBLU-113の寸法が出ている. BLU-113は8インチ榴弾砲の砲身を利用して作られており, 外径0.368m,内径0.203mm,長さ3.886mの鋼製の弾体に 293kgの炸薬が充填されているという.
で,鋼の密度を7.85t/m3として計算すると, 上記の砲身はそれだけで2257kgになる.
内径0.203m,長さ3.886mだと体積0.126m3だから, 293kgの炸薬を詰め込むというと炸薬の密度が2.33g/cm3と いうことになってちょっと大きい.
2257+293=2550kgだから,530kg多いのでその分鋼材を減らすと, 空間が0.068m3空いて炸薬に0.194m3割けるから, そうすると炸薬の密度は1.51g/cm3とそれらしい数字になる.
結論.BLU-113は劣化ウランの使用を想定しなくても 質量の辻褄が合う.ということは, BLU-113には劣化ウランは使われていないと考えられる.
現在質量13.6tのBig BLUというのも開発中で, 『軍事研究』2003年5月号によると「弾体はコバルト合金製」だとのこと.
質量はBLU-113の6.7倍ぐらいあるけど,質量は寸法の3乗に比例するから, Big BLUの寸法がBLU-113の1.9倍ぐらいだとしたら, これも劣化ウランが使われる可能性は低くなる (同誌によると詳細がまだ不明).
以上から,いわゆる「バンカーバスター」に劣化ウランは使われていない. と結論づけようとしたら,BLU-109/Bという弾体には劣化ウランが使用されているのではという疑惑が 持ち上がっている. 劣化ウランを使ってBLU-109(これは劣化ウラン非使用)の質量倍増って, BLU-113がまさに質量倍増.いくらなんでもウランより鋼材の方が安いだろうから, ウラン製のBLU-109/Bはこれ以後使われていない模様.
トマホーク巡航ミサイルに劣化ウランが使用されている疑惑については,http://mltr.e-city.tv/faq09f.html#degraded-uranium参照. 動翼のマスバランスが劣化ウランでなければならない理由はなく, 使われていないと考えるのが妥当
『週刊少年マガジン』の「汚れた弾丸」という漫画. 今さらイラクのプロパガンダそのまま流してどうするのやら. そりゃ<戦争無視してんじゃねぇゴルァ!>とは言ったがなぁ.
取材していてこういう矛盾に気がつかなかったのか?
サフィア嬢に罪はないし本当に気の毒だけど, 副作用が出るほど薬を処方されている時点で 普通の児童より特別待遇を受けていると指摘せざるをえない (森住氏のサイトで彼女の父親が「サダム政権時代、内務省に勤めていた」と判明).
イラクが経済制裁を受けた理由に言及しないのがあきれる. クウェート侵攻っていうのはそんなに隠したいことなのか?
経済制裁にしても,サダム・フセインが国連に対し誠意を見せていれば とっくに解除されていたはずだし,もちろんイラク戦争もなかった.
戦争で子供達弱者が犠牲になる悲惨さを伝えたいとして, アメリカも悪いがフセインも悪い,というスタンスに立って何が悪いのか? この漫画は子供達の悲惨さより<反米>なのだ.だからフセインを悪役にできない. まずイデオロギーありきだから底が割れてる.
まぁしかし,こういうネタで左翼マスコミのご機嫌とっておけば 『ネギま!』がエッチすぎとか槍玉に挙げられたりする心配はないわけか. 素晴らしい.
路線変えなくていいから今度はもっと面白いのを頼む.
ところで2chの軍板にスレッドができてる.
- 100 名前:名無し三等兵 投稿日:03/11/14 18:44 ID:???
- 多分「劣化」という言葉がいけないんだよ。 「自然の」とか「手作り」だったら
絶対オッケー。- 101 名前:名無し三等兵 投稿日:03/11/14 18:47 ID:???
- たしかに「劣化ウラン」より「純粋ウラン」とかの方が きれいで安全な気がするな
- 111 名前:名無し三等兵 投稿日:03/11/14 20:43 ID:???
- リサイクルウランではどうかな?
- 112 名前:バーナー保守員● ◆UpHosyuUiU 投稿日:03/11/14 21:02 ID:???
- この弾丸には再生ウランが使用されています。
- 113 名前:名無し三等兵 投稿日:03/11/14 21:25 ID:???
- 再生ウランの方がプルトニウムとかまじってて恐いんだよな
さすが軍板(笑).
体内に取り込まれた劣化ウランがカリウムの同位体などと違って 安全と言い切れないのは,1箇所に留まって放射線を出しつづけるから.
カリウムの同位体は体脂肪の測定に使えるぐらい多くのγ線を出しているが, 体中に遍在しているため,体のどこか1ヵ所が放射線を浴びつづけることはない.
そこで,徹甲弾が燃焼してできるとされる劣化ウランの エアロゾルがどれぐらい危険なのか,定量的に考えてみる.
空気中を漂う塵で肺に付着するのは 粒径が10μm程度以下のものだとされる.
肺胞に付着する危険性のある粒子として,10μmは大きい方だけど, この大きさのウランの粒がどれくらい放射線を出すのか試算してみる.
まず,劣化ウランの放射能はいかほどか.
佐賀大学の豊島氏によると1gあたり14,380Bqと算出されているが(PDFファイルにリンク), 娘核種を考えるとU238の放射能は3倍になるとされるため,その補正が必要.
ウランガラスに関するページで補正済の値が出ており, この値を元に同位体比率から算出すると放射能は以下となる.
劣化ウランの放射能は天然ウランの76%程度と算出される.
直径1mの劣化ウランの球体は体積0.524立方mより約10,000kg. 粒径10μmの粒子の体積はこれの10のマイナス15乗倍だから, その質量は10のマイナス8乗g.
38,400Bq/gに10のマイナス8乗gをかければ0.000384Bq. 1時間あたりだと1.38,1日あたりでは33.
微小な塵とはいえ,その1粒が毎日これだけの放射線を, 一ヶ所にとどまって出しつづけるというのは, やはり気持ちのいいものではない.それもα線だけでなく, β線,γ線も出すという.粒径が半分の5μmになると 放射線を出す頻度は1/8に,さらに半分の2.5μmになると 1/64に減るのだけど,それでも2日1回は放射線が出ることになる.
もちろん,肺に付着する粒子が1個だけということはないだろう. 肺についた粒子の数が増えれば放射線による影響は相応に高くなる.
これだと,肺ガンのリスクは高くなっても不思議でないように思う. イラク政府も「肺ガンの発生率が高まった」とか言えば, 私もこんなに疑いをもつこともなかったろう.
逆に,こんなウランのエアロゾルが白血病とか生殖細胞の 遺伝子の異常とかを起こすとはとても考えられない.
また,肺ガンも,劣化ウランが使用された地域で統計的に有意に増えたという 話は寡聞にして知らない.
なお,肺胞に付着した不溶性の塵は,肺胞マクロファージが除去するとのこと. それが完全ならじん肺なんていう病気はないわけで, 「だから安心」とは言えないが,「肺に沈着した溶解しない成分の除去には数ヶ月から年単位の時間がかかる」 ということで,時間はかかっても肺に一生とどまるというものでもないだろう.
ウラン弾はその衝撃と同時にセラミックや他のウラン酸化物の 微粒子に転換される。その直径は0.001?1.0マイクロメートルの範囲にあり、 平均的な直径は0.01マイクロメートルである。
平均粒径0.01μmって,そんなウランは放射性物質というより単なる塵だなあ.
天然ウランだと10μmの粒子で1日33回(年間約12,000回)ほど放射線を出すという 試算だから,0.01μmでは寸法が1/1,000だから放射線の量は1/1,000,000,000に 減って年間0.000012回.およそ8万年に1回.
これだと1万粒とかのオーダーで肺に付着したとしても あまり心配はいらないようだ.
そもそも,ここは地球なんだから, こんな微粒子がいつまでも空中を漂っているわけがない.水分が凝結してそのうち地上に降りて何かにくっついてそれっきりだろう. あるいは水に落ちるにしても,人の肺胞に付着する可能性はもはやほとんどない.
なんだってまた,こんな微粒子の害まで心配しなければならないのだか. .jcaの中の人も大変だ.
一方,アメリカ大使館情報によると, 劣化ウランの破片が体に食い込んだ人もこれといって健康に被害が出ていないという(今後も「調査が必要」とされる).
劣化ウラン弾が安全とは言わないが, あまりヒステリックに危険だと騒ぐ程でもないと考える.
戦場で使われた劣化ウラン弾がもたらす健康被害を心配する人がいるかと思えば, ごく微量の放射線は健康にいいという意見もある.
ということでみつけたのがラジウム羽毛掛けぶとん.
α線が出るふとん.原子力電池みたいであったかそう..
しかしラジウムやラドンでないと健康を増進する効果は期待できないのか. ウラニウムなんか放射線が弱すぎてお呼びでないな.
一部にはこういう意見もある.
ラジウムには天然の放射線を出しています。これが人体に有効なのです。 一般に「放射線」と聞くと、どうしても被爆というマイナスイメージを抱き、 拒絶反応を示してしまいがちですが、稀元素鉱物、 ラジウム鉱石が本来持っている自然放射、天然放射線は、 その量に関係なく人体に有効なものです。 これらはα(アルファ)・β(ベータ)、γ(ガンマ)線に分かれ、 地球が誕生した45億何千万年前から存在しているといわれています。 その中のガンマ線が一番通過力を持ち、体内に有効な効果をもたらすのです。
微量な放射線どころか,「ラジウム鉱石が本来持っている自然放射、天然放射線は、 その量に関係なく人体に有効なものです」とは!
いったいどこからそんな確信が….
ラジウムが出す「天然の」放射線の効果の例;
時々,<原子力発電や核兵器にかかわる「人工の」放射線は体に悪い. しかし,自然の放射線は体にいいと思い込んでいる人がいる> という話を聞くのだけど,実例を目の当たりにするとやっぱりショック.
今や劣化ウラン問題はさかんに議論されている. これ以上もはや私がとやかく言うものでもない.ということで本稿は大幅変更.
アメリカ軍は劣化ウラン弾を国内の演習では使わない. 外国でのみ劣化ウラン弾を使うのは放射能が危険だからだ. アメリカは戦争にかこつけて核廃棄物を外国に捨てているのではないか.
『軍事研究』2004年8月号に25mm砲の徹甲弾の価格が出ている. M791がタングステン弾,M919が劣化ウラン弾.
単価はM791が二四ドルに対し、M919は一〇八ドルと遥かに高額である。 したがって米陸軍はM919を戦時に限り実用し平時の訓練は別の弾種を使用する。
劣化ウラン弾は加工費が高くつくと聞いてはいたが, 価格がタングステン弾より高くなるとはこの記事で初めて知った.
劣化ウラン弾が高価であるらしいことは以下の記事からも分かる.やはり,単にアメリカは, 高いから演習では使わない,ということらしい.
米軍は劣化ウラン弾を「通常兵器」に分類し、国内では嘉手納弾薬庫、 山口県・岩国基地に貯蔵している。この問題が発覚した当初、 マスコミが「日本で使用禁止の特殊弾が使われた」と報じたが、 在日米軍司令部は「使用禁止ではなく、 この弾が高価だから通常は使わないということ」と説明した。
劣化ウラン弾が威力が高くかつ安価であるなら, 劣化ウランは日本にも沢山あることもあり, ぜひ自衛隊にも配備してほしいと思ったが, むしろ高価と聞いて考えを改めた.
(2003.04.02.記)(2004.10.11.更新)