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アイアン・ジャイアント,The Iron Giant, 1999.

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暁のジェット戦闘機隊,High Flight, 1957.

イギリス映画.空軍に入隊した青年達がいっぱしの戦闘機乗りになるまでを描いた映画.空軍が協力しているので,ハンターとかプロボストとかバンパイヤとか,古い英軍機が次から次へと出る.

登場人物は色々ヘンな奴ばかりで,さすがにイギリスだけのことはある.主人公は花形満タイプのボンボンで,入隊の日にいきなり軽飛行機で乗り付け,着陸するなり滑走路の端に飛行機を止めて中で彼女と抱き合って顰蹙を買っている.あと,発明マニアで宿舎で円盤作って飛ばしちゃうやつもいる.清家新一氏よりすごい.君はパイロットになっている場合ではない.

劇場公開当時は邦題は『朝やけ雲』といったらしい.

参考資料:『ヒコーキ映画大全集』,航空情報5月臨時増刊No.359,酣燈社,1976.05.05.

(1999.01.28.記)(1999.02.04.更新)

アタック・オブ・キラートマト,Attack of the Killer Tomato, 1978.

この映画が"Plan 9 From Outer Space"や『殺人ブルドーザー』などと違うのは,作る側がお笑いだと自覚している点.

しかし,お笑いなら特撮(と言えるのか?)がチャチでもストーリーがワケ分からなくてもOKという話もないわけで,なるほど見事なZ級映画と納得.トマトの下に台車が見えてたら撮り直すかトリミングぐらいしなさいって(笑).

しかし,冒頭本物のヘリコプターが墜落するシーンはちょっとインパクトがある.パトカーが手前で,ヘリはその後ろで地上5mぐらいでぐるぐるスピンしていて,あれよという間に墜落.ここだけは目を惹いた.

一発でメロディを覚えられるオープニング曲はナイス.ジョン・デ・ベロ監督の作詞作曲とか.この手の映画でこういうDIY感覚はポイント高い

失礼ながらネタバレさせていただくと,トマトの弱点は「恋する思春期」というこれまたDIY感覚溢れる歌.この,ヘンな歌で大逆転っていう展開,どこかで観たぞと思えば『マーズ・アタック』がそうだった.そう来るか,ティム・バートン.そうえいば『マクロス』もあったな.

余談だが,こんな映画でも「ホラー」に分類されていたがために,15歳以下はレンタル禁止になっていた.もちろん,あの事件の影響だ.脳味噌のない対応にも程がある.

参考資料:『あなたの知らない怪獣(秘)大百科』,映画秘宝Vol.7,洋泉社,1997.01.07.

(1999.02.07.記)

アナコンダ,1998.

手足のない,ヘビによく似た生き物が出てくる怪獣映画.

え? 動物パニック映画? いないよあんなヘビ.キングコングを動物パニック映画と呼ばないのと一緒だ.と元爬虫類少年は思う.

アマゾン川流域に住むアナコンダは,確かに体長10mを超える大蛇だが,変温動物であるヘビは,人間みたいな大層な獲物を,あんな頻度で襲うことはない.まして,より多く食べるために,一度食べたものを吐出して別の獲物を狙うなんていうのも,大脳新皮質をもたず,理性とか娯楽とかと縁遠い爬虫類からは考えられない行動だ.哺乳類にしたってそんな動物は,「私の知る限り,人間だけです」(中山忍).

猿の死体でアナコンダを釣り上げるシーンがあったが,あれもどうも嘘っぽい.正体見ればあんな生き物なんだから,餌が欲しけりゃいきなり船上の人間狙うよな.

別にヘビのドキュメント映画を作れとは言わないが,もうちょっとヘビに愛情があってもいいんじゃないか.

なお,当初ここに「ヘビを飼う苦労には,死んだ獲物を食べないので,必ず生きた餌を与えなければいけないということがある」と書いていたのだが,探していた資料が出てきたのでこれが誤りだと分かった.私の郷里が誇る日本随一のヘビの研究施設,(財)日本蛇族学術研究所の資料,英題"A Guide To The Japan Snake Institute"(って,何かエラそうだな.要するに,県民にはおなじみ藪塚温泉のパラダイス,通称<ヘビセンター>の自販機で売っているパンフ,『ヘビ・センター見学の手引き』)によると,飼育中のヘビの餌として「たいてい死んでいるエサも食べますので、冷凍にしておいたものをとかして、少し温かくしてから与えることもあります」(P.13),と出ている.だから,死んだ猿でアナコンダを釣り上げるシーンはそうそうデタラメではない.だからといって,そうそう冴えたシーンにも見えないんだが.

付け加えると,日本蛇族学術研究所は確かに地元からはパラダイス扱いされている向きもあるが,研究所そのものは重要なもので,日本でほとんど唯一のヘビ専門の研究所であるほか,緊急時のための血清の生産,保管も行っている.また,毒蛇咬症について日本で最もノウハウを持っている所のはずで,アウトドアブームの今日,日本になお数多く棲息するマムシ他毒蛇に咬まれる被害は少なくないと思われ,そうした中,当研究所の役割もまた増してきていると言えよう.という業務用文章での紹介もさることながら,何しろ生き物好きにはワクワクするスポットなのでお薦め.施設は古くなってちょっとショボいけど.藪塚は浅草から東武の特急『りょうもう』で90分,自動車のアクセスも容易.小学校の頃,初めて行ったときのトキメキが忘れられない.縁起のよい白蛇も飼育されているので,その方面のお好きな方もどうぞ.

もっと余談だが,劇中スパイダルコのフォールディングナイフも登場する.

(1999.05.16.記)(2001.07.18更新)

アパッチ

米陸軍の攻撃ヘリコプター,AH-64アパッチの活躍を描いた映画.軍の全面的なバックアップがあった様子.また,ショーン・ヤングが見られる映画といえば『ブレードランナー』かこの『アパッチ』が代表である.

細かい話は置こう.アパッチの飛行シーンはなかなかかっこいい.冒頭の夕日の中を編隊で飛ぶシーンなど,絵作りも凝っているが,飛行性能の高いヘリコプターだけに,あの無骨な機体が軽やかに飛ぶそのギャップもいい.悪役のMD-500を操るヒゲのおやじもシブくて素敵だ.

出てくる飛行機はAH-64アパッチの他,観測ヘリOH-58(ショーン・ヤングが操縦),輸送ヘリUH-60,悪役のMD-500.そしてサーブJ35ドラケンも登場する.これは映画出演のための民間機らしい.『ザ・プリテンダー 仮面の逃亡者』に一瞬出てきたのと同じ機体だと思う.2機現れたことになっていたけど,1機を使い回したはずだ.

AH-64は先に陸上自衛隊での採用が決定した.航空祭でこいつの飛行が生で見られると思うと楽しみだ.

(2002.02.16.記)

荒鷲のとりで, Partisan Squadron.

ユーゴスラビアの歴史映画.英語の題から分かるように,第2次大戦中,ユーゴ国内のパルチザンがどのように飛行機を使い,ナチスドイツに対抗したかを描いた映画.ドイツ軍も含め,出てくる飛行機はユーゴスラビア国産と聞く.それだけで充分貴重な映画.歴史的事実が正確かどうかはひとまず置いて(笑).敵味方双方が使っている銃器はどうも本物にしか見えない.パルチザンがMG42を敵の飛行機に向けて打ちまくったり,勝ちどきをあげるのにMP40を空に連射したりと,割と豪快なシーンがある.MG42の銃口の火焔はリアルでかっこいい.

1999年3月〜6月,NATO軍によるユーゴ空爆が実施されたが,そうした中で観ると興味深い.ちょっと,まずい相手と戦争していたなという気はした.セルビア人がこのまま空爆に屈しているとは思えない.また,チトー政権下の映画だからセルビア人もアルバニア系住民も多分仲よく戦っていることになっているようだ.一方では,ソ連のソの字も出てこない.ソ連はソ連で,『ヨーロッパの解放』という史上最大規模の歴史映画作っているから,それとダブったものにするような配慮はいらないとのことだろう.

(1999.06.27.記)



Written by Spangle Maker.