文藝春秋に連載されていた柳田邦夫氏の同名ドキュメントの映画化.というのが建前だが,実質的な原典は,豊田穣氏の『蒼空の器』にある,日本海軍のエース,杉田庄一上飛曹のエピソード.東宝8.15シリーズの1984年版戦争映画.基本的な出来は同シリーズの平均か.とりわけ特撮はよくできていた.
しかしマニアックに見るとどうも納得いかない.
米海兵隊岩国基地に実物大の零戦の模型が置いてあるが,どうもこの映画に使われたものらしい.実大模型でも,全金属製の高価な方は,名古屋空港に展示されているとか.

(1999.05.16.記)(2000.01.16.更新)
ナタリー・ポートマン萌え萌えの1本.現代版の『ペーパームーン』か,はたまた実写版の『魔女の宅急便』か(髪型似てるし,客層が一部重なる(笑)でしょ?).
ただまぁ,アメリカでは文化的に少女萌えが忌避されているわけで,おまけに殺し屋ジャン・レノとのロマンスなわけなので,フェティシズムとモラルの間できわどい線を狙った作りになっている.
マチルダが弟の敵討ちをレオンに依頼するとか,鉄砲もって復讐するとか騒ぐのは予想つくとして,レオンの仕事に同行するとか,狙撃銃で公園の人を狙うとかいうのは驚いた.もっとも,終始マチルダが人を撃つ時はプラスチック弾なので,結局彼女は人殺しにはならない.この辺がモラルへの配慮.最後に学校が受け入れてくれるのは,配慮し過ぎではあるが.
役者の仕事としては,体当たりのナタリー・ポートマンがよい.ゲイリー・オールドマンもマジで恐かった.
随所でマチルダが観てるアニメは『トランスフォーマー』.実は日本製.なにしろタカラがスポンサーだ.
ワイド版字幕スーパーのビデオ所有.
(1999.10.06.記)(2003.03.21.更新)
第1次大戦の撃墜王,リヒトホーフェンの伝記映画.ロジャー・コーマン制作.フォッカー三葉などの複製を実際に飛ばして撮影している.飛行機自体は他の映画で使ったものかもしれないが.大作ではないが非常にツボを押さえた映画で,深夜にTVで観ていたく感動した.
例えば,リヒトホーフェンの飛行隊に使用機を迷彩塗装するようにお達しが出る.隊員たちは
「迷彩? 何だそれ.」
「飛行機に色を塗って機種や飛ぶ方向を分からなくするらしいぞ」
「なんだそうか」
なんで会話の後,原色でハデハデに塗った飛行機で飛び回る.
リヒトホーフェン隊長は,何色に塗るか聞かれてすかさず答える.
「私は,赤だ」
もちろん創作だが,<赤男爵>の由来を実に粋に演出している.
また,フォッカーの技術者がリヒトホーフェンをハンガーに案内して
「リヒトホーフェン,これが君のために設計した飛行機だ.」
とフォッカーDr1を紹介するシーンもある.
飛行機が好きな方なら絶対印象に残る映画だと思う.
LDかビデオがあればぜひ入手したい作品.
参考資料:『ヒコーキ映画大全集』,航空情報5月臨時増刊No.359,酣燈社,1976.05.05.
(1999.01.28.記)