


Mr.Suzuki:鈴木俊彦遺稿集:第3回
”アメリカ・カナダの旅I"
Glacier
National Park
鈴木俊彦、玉子
●第一章 ロッキーの山
第二日目 カナダ入りを目ざして グレイシャー 四
ホテルの朝
今朝は新がべらぼうに早く目覚めた。プールに行くんだと力んでいる。人間も目標のあるのは、張りがある。
まだ、早すぎるというと、何時からだという。とにかく、プールを見にいくといってきかない。僕と二入で行ったが、九時からだと書いてある。八時過ぎ、少しは早くてもいいだろうと水着になって戸外に出た。ここのプールは水だからという母親の注意も聞かばこそ、よその腕白がすでに泳いでいる。僕と玉子の見物人をおいて、さっさと水の中、さすがに数年プール通いをしただけあって、達者なもの、それでも飛び込み台の下は数米の深さなので、目を話せない。
だが、さすがに早朝、それも一〇〇〇米近い海抜の地、三十分ほどで上ってくれた。
新の水泳はこれで終ったので、朝食をなるべく早く済まそうとしたが、大勢泊っている食堂は込んで、なかなかその段にならない。
結局、昼飯用に期待した握り飯を、各自の部屋で平らげることになった。
そんなで、食事は簡単に終ったが、そのあと、家内達の買物になって、ロスタイムは長くなるぱかり。
なるほど、ここの宿はアメリカの最北端らしく、それらしい土産品が多い。九時出発はだめ、十時も怪しい。いっそ、前庭など見物して、ゆっくり待とうということにした。
花、インデアンの小屋、トーテムなど、ゆっくり見物してホールに戻ったが、まだ二人の買物は終っていない。やっと出て来たら、こんどは二人が庭を散歩しようということになった。
それほど、ここの環境はよろしい。遠方に見えるのが、これから行こうとしている口ッキーの山々かも知れない。ここはグレイシャー国立公園の東南端であるから、左奥手の方に目ざすロッキーの山々がある筈。われわれは、今日はカナダに入るのだが、アメリカ側にもいくつかの景勝の地がある。昨日、湖の縁を廻らずに、スポーケンからすぐ北上して山に入れば、アメリカ側のロッキーを突き抜けて、ここへ来ているのかも知れないと息子は話してくれた。
・・・・・・ 第三日へ
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