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「ライトハウスラバーズを
ダイヤモンドヘッド灯台内部にご案内しましょう。」
アジア太平洋地区の最高司令官であり、ダイヤモンドヘッド灯台の元灯台守の住居に住むオハラ少将が、2007年9月のアメリカ沿岸警備隊の司令官交代式でオーナーのYY氏にかけたそんな言葉がきっかけとなり、2008年1月、オアフ島の灯台を訪ねる旅が実現した。参加者は、海外ツアーの常連で京都から参加のNN&SNご夫妻、滋賀県から参加のHOさん、飛行機通のMNさん、今回が初の海外旅行だというTMさん、前回のツアーから仲間入りしたKTさん、そして主催者のYYさんと私YFの8名だ。
3泊5日の旅は、ホノルル空港到着と同時に起こったハプニングで幕開けした。入国後JTBの送迎バス乗り場に集合するはずが、一向に姿を見せない方が約1名…。それも、主催者のYYさんである。真冬の東京から打って変わって、午前中とは思えないほど日差しの強いホノルルの空の下、20分…30分…と時間はどんどん過ぎてゆく。1時間が過ぎると、さすがにメンバーも痺れを切らし、YYさんの行方について捜索を始める。どうやら、出国審査に引っ掛かってしまったようだ。『前々から怪しいとは思っていたけれど、まさかここで足止めを食らうとは!』・・・と思った人がいたかどうかはわかりませんが、最悪の場合は2、3時間かかることも稀ではないという話を聞きつけたメンバーは、バスの目的地までとりあえず移動することを決断する。「YYさん、アロハタワーで待っています。グッドラック!」と愛情の籠った置き手紙して…。後ろ髪を引かれながら、軽い足ノリでバスに乗り込んだその時!後方からYYさんが息を切らしながら小走りで現れる。バスの中は大歓声と拍手で盛り上がる。過去に空港側の手抜かりで起こした出国手続きのミスの履歴が災いして、出国審査に引っかかってしまったそうだ。とりあえず、主催者が強制送還になるという最悪の事態を免れることができた。
アロハタワーのマーケットプレイスからは、人工的に見えるほど澄んだ水色の海が一望できる。水面に目を移せば、カラフルな熱帯魚が群れを成して泳いでいる。
親指と小指を立てたハワイ式のピースを決めて、お決まりの記念撮影をした一行は、マーケットプレイス内にあるハワイアンダイニングで、ランチタイムをとる。テーブルからは新築のマンションとも思われるような巨大な客船や貨物船が見える。流暢に日本語を話すガイドやウェイターは、まるでアメリカを感じさせないホノルルの街。ダイナミックな風景と大雑把に調理された料理(!)に少しずつ“アメリカの”ハワイだなぁという実感が湧いてくる。
13時30分、ホノルルのダウンタウンを巡るトロリーツアーの集合場所へ…。「時差ボケでトロ〜リとなるかもしれへん」とのNNさんの駄洒落を軽く聞き流しながら、ハワイらしくカラフルに彩られたトロリーに乗り込む。すぐにキビキビとした中国語訛りのガイドさんの声がバス全体に響き渡る。「皆様、トイレはお済みですかぁ?トロリーに乗ったら、トイレ休憩は一切ありませんよーっ!」まるで小学生に言い聞かせるような口調で、トイレ、トイレと捲くし立てる。苦笑いの面々を乗せたトロリーは、かの有名なカメハメハ王の銅像に向かう。心地よい風に吹かれながら、古い石造りの建物の間をぬけて、やがて太陽を反射して金色に光るカメハメハ大王像がアリ・イオラニと呼ばれる裁判所の古い建物をバックに現れる。トロリーを下車し、「ワダシニツイテキテクラサーーイ!!」と上手いのか下手なのか分からない日本語で仕切るガイドさんに連れられて進むと、木々の枝から根のような枝をヒョロヒョロと地面に下ろした不思議な木々の群衆が現れる。バニアンツリーと呼ばれるその木は、沖縄に生息する「がじゅまる」と同じ種類(ガイドさんは「グアテマラ」と説明していましたが…(笑))で、数十本に分かれて見える木々は、実は一本の木だというから驚きである。
カメハメハ大王の像の前でお決まりの記念撮影をした一行は、トロリーに乗り込み、アメリカで唯一の宮殿である美しいイオラニ宮殿、1842年に建てられたオアフ島最古の教会であるカワイアハオ教会を車窓から眺める。少し古びたハワイ州庁舎で下車すると、そこで待っていたのは、リリウオカラニ女王の銅像、そしてダミアン牧師の銅像である。凛と佇むリリウオカラニ女王の前で集合写真を撮ろうと皆に声をかけるYYさん。ところが、そこで厳しいオブジェクションが!!「モットイイトコロ、アリマスヨ!ココハ、ギャッコウ。ヨクナイ!!」とガイドさん。これには、さすがに皆あきれて顔を見合すが、ガイドさんは大まじめで「ワダシニツイテキテクラサーイ!」の1点張りである。
その不思議なキャラクターのせいか、すっかりメンバーとも打ち解けてしまったガイドさん。どうやら8名の関係が気になって仕方がないらしく、「オクサン、フタリダケ?ホカノヒトハ?オイテキタノ?」と不躾に質問してくる。YYさんが、「誰がこの人の旦那さんだと思う?」と独身の私を指して質問する。そこからが大変!好奇心いっぱいのガイドさんの妄想に火がついて、奥様が隣にいるNNさんと夫婦にされたり、顔が似ているとの理由付きでKTさんの娘になったり、旦那がTMさんだからTMさんの義父がKTさんで…と勝手なことを言い出して止まらないガイドさんなのだった(笑)。。。ツアーは最後までガイドさんのペースで、チャイナタウンへ…。活気溢れるチャイナタウンには、中国らしい雑貨や食材が並んでいる。マーケットプレイスの中庭のベンチで、新鮮なハワイ産のフルーツを絞ったジュースを飲みながら休憩する。中国系のガイドさんの案内でチャイナタウンの店に入り、「マンゴの人は?」「グァバは?」と順番に手を挙げさせられ、全員でおとなしくジュースを飲んでいる…。まるで巧みな営業トークに引っ掛かってしまったかのような展開だが、それも又ツアーならではハプニングと思えば笑える。15時半、トロリーはアロハタワーに戻り、「私は誰の奥さんでしょう?」の答えを聞き出して満足顔のガイドさんに別れを告げる。
本日から3日間を過ごすホテル「キャッスル・マイレ・コート」はワイキキに位置する。各自の部屋で身支度を整えた一行は、ホテルのロビーで集合し、ワイキキのメインストリートであるカラカウア通りへ…。たくさんのブランドショップの建ち並ぶカラカウア通りは華やかな活気に満ち溢れている。10分ほど足を延ばすとポリネシアンディナーショーの開催されるシェラトン・プリンセス・カイウラニに到着する。開演30分前だというのに、会場前にはすでに長蛇の列ができている。ビュッフェスタイルのレストランで空腹を満たすと、小一時間ほどで会場の照明が落ちてショーが始まる。鮮やかな衣装を身につけた美しい女性ダンサーのフラダンスや日に焼けて逞しい男性ダンサーの火を使ったパフォーマンスなど、バラエティに富んだ演出にメンバーたちは皆釘づけになっていた…に違いない。時差ボケでウトウトとしていたYFが激しい太鼓の音に目を覚ますと、舞台には火の輪がボウボウと燃えている。そして、目の前にはパカッと口を開けて天を仰いでいるYYさんが…(笑)。それにもかかわらず、数分後にYYさんは舞台に招かれ、ポリネシアンダンスを踊る羽目に合うのだった。
2日目
二日目は雨季とは思えないほどの快晴で、絶好の灯台巡り日和となった。ホテルの隣に位置するレストランの屋外のテーブルで、柔らかな朝の日差しを浴びながらアメリカンスタイルの朝食をとる。完璧な一日の始まり…に思えたのもつかの間。Dollarレンタカーの窓口に到着した一行にさらなるハプニングが待っていた。運転担当のYFの免許証がホテルの部屋のスーツケースでおとなしく眠っていることが発覚したのだった。左ハンドル未体験のMNさんが代役を引き受けてくれて、なんとか車2台は出発の途に就いた。
ワイキキから車を東へ走らせると、真っ青な海と目の前に迫ってくるダイヤモンドヘッドがハワイらしい風景を楽しませてくれる。ダイヤモンドヘッドの山肌を横目に、閑静な住宅地を高台まで登ると、海を臨む一角にダイヤモンドヘッド灯台が顔を出す。純白の角柱とレンズ部の円柱が美しく調和した上品な灯台は、まさに今回の旅の目的地であるオハラ少将の自宅(元灯台守の家)の美しい庭園の一角にそびえ立つ。
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